さあ、 X の構成定義の数値を手に入れました。Xconfig に その数値をテスト中の コメントをつけて書きました。X を立ちあげ、ホットキーで新しいモードに切り替 えてみました … しかし画像が変です。こういう場合、どうすればいいのでしょう? 一般的な問題と解決策をここに挙げます。
同期信号の調整を変えて画像を *移動* してみてください。フレーム長を変えて画 像を *拡大縮小* して下さい(相対的な位置をそのままに同期信号を移動する必要 があります。そうしないと拡大縮小と同時に画像の移動も起こってしまいます)。 もう少し個別の対処方法を次に示します。:
水平と垂直の表示位置は独立しています。これは画像を水平に移動させても垂直位 置には影響がなく、また逆も同じということです。ところが拡大縮小では必ずしも そうではありません。水平方向の大きさを変えても垂直方向の大きさには何も影響 を与えず、逆も同じですが、縦横両方の変更量の合計は限定されています。特に、 縦横に大き過ぎた場合はより高いドットクロックに変更して修正する必要があるで しょう。使用可能な解像度を引き上げることになるため、これはめったに問題とは なりません。
画像が左か右にずれている場合
これを修正するために水平同期信号を移動しましょう。それは水平同期信号の開始 端と終了端を定義している水平調整部分の 2 つの数値の真ん中の数値を( 8 の倍 数ずつ)増減させて行いましょう。
画像が左にずれている(右の縁の部分が大きすぎて、右へ画像を移動したい)時は、 数値を増やしてください。画像が右にずれている(左の縁の部分が大きすぎて、左 へ画像を移動したい)時は、同期信号を減らしてください。
画像が上下に動いている場合
これを修正するために垂直同期信号を移動してください。それは垂直同期信号の開 始端と終了端を定義している垂直調整部分の 2 つの数値の真ん中の数値を増減さ せて行いましょう。
画像が上にずれている(下の縁の部分が大きすぎて、下に画像を移動したい)時は、 数値を減らしてください。画像が下にずれている(上の縁の部分が大きすぎて、上 へ画像を移動したい)時は、数値を増やしてください。
画像が水平方向に広すぎる(狭すぎる)場合
これを修正するためには水平フレーム長を増やし(減らし)てください。それは最 初の調整部分の 4 番目の数値を変えて行います。画像が移動するのを回避するた め、同期信号( 2 番目と 3 番目の数値)もその半分だけ移動し、同じ相対位置を 保存しておいてください。
画像が垂直方向に膨らんでいる(痩せている)場合
これを修正するためには垂直フレーム長を減らし(増やし)てください。それは 2 番目の調整部分の 4 番目の数値を変えて行います。画像が移動するのを回避す るため、同期信号( 2 番目と 3 番目の数値で)もその半分だけ移動し、同じ相対 位置を保存しておいてください。
これらの技術の組合せでも取れない他の歪みは多分もっと基本的な部分が違ってい る、例えば計算違いとかモニターで使えない高いドットクロックを使っているよう な場合があります。
最後に、フレーム長のどちらかの数値を増やせば再描画速度が低下してしまうこと、 またその逆も言えることを覚えておいて下さい。
$XConsortium: VidModes.sgml,v 1.3 95/01/27 16:14:33 kaleb Exp $ Generated from XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/VidModes.sgml,v 3.6 1995/07/21 14:40:58 dawes Exp $
このファイルは xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/VidModes.sgml,v 3.6 1995/07/21 14:40:58 を、 岡本 一幸 ( Kazuyuki Okamoto ) が XFree86 3.1.2 を 日本でインストールする人向けに和訳したものです。ここがおかしいとか、 ここはこうしたほうがいいといったご意見がありましたら、電子メールで お知らせ下さい。 原文の著作権は XFree86 プロジェクト社にあります。この和訳の著作権は XFree86 プロジェクト社と岡本 一幸にありますが、この和訳の不具合は私に、 電子メールで送って下さい。
注: 岡本さんは現在電子メールで連絡が付かない状態なので、連絡は X Japanese Documentation Project (xjman-ml@dsl.gr.jp) 宛にお願いします。
$XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/Japanese/VidModes.sgml,v 3.3 1995/08/31 07:49:55 dawes Exp $