自分が実現しようとしているカラーやグレースケールディスプレイの解像度は使用 可能なフレームバッファメモリの量で制限されます。2 色(白黒)でグレースケー ルでない物の場合は、制限を受けることは多分ありません。
256 色のディスプレイの場合は、ビデオメモリのバイト数は表示されるドットの数 だけ必要です。このバイト数は赤緑青から成る集合の点を1点とした数です。必要 なメモリ量を得るには、線1本当たりに表示される点の数に表示される線の数を掛 けて下さい。800x600 の解像度を持つディスプレイの場合は、ディスプレイに表示 する点の数は 800 x 600 = 480,000 になります。また、1ドットが1バイトに成 るので、アダプタカードに同じバイト数のビデオメモリが必要です。
従って、メモリ量は、一般に (HR * VR)/1024 をキロバイト単位に切り上げた物が 必要です。例を挙げれば、 (936 * 702)/1024 = 642K バイトとなります。従って 1M バイトのメモリがあれば、余りを仮想スクリーンに割り当ててスクロール出来 ます。
ところが、ボードに 512K しか無い場合はこの解像度は使えません。良いモニター を持っていたとしても、十分なビデオメモリが無しにはモニターの性能を活かすこ とは出来ません。また一方で、SVGA カードが 1M バイトのメモリを持っていたと しても、モニターが最高で 800x600 しか表示できないならば、これ以上の高解像 度はどうやっても無理というものです。
要求量より多いメモリを持っていても心配しないで下さい。XFree86 は余ったメモ リで表示領域をスクロールできるようにします(仮想スクリーンの大きさのパラメ ータについての Xconfig ファイルの文書を参照して下さい)。また、512K バイト のメモリを搭載したカードは 512,000 バイトではなく、本当は 512 x 1024 = 524,288 バイトのメモリが搭載されていることを覚えていて下さい。
S3 カードで SGCS X が動作していて、かつ 16 色( 1 ピクセル当たり 4 ビット) の場合、Xconfig ファイルで 深さ 4 と設定すれば、カードは倍の解像度を使えま す。例えば、S3 カードは通常 1024x768x256 (1024x768 の解像度で 256 色)で すが、深さ 4 にすれば 1280x1024x16 (1280x1024 の解像度で 16 色)が使える ようになります。 [訳注 : 深さとは色数やグレースケールを表現するビット数です。]