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4. Solaris x86 で XFree86 を構築する際の注意

  1. 構築を行うために必要な修正の大部分は ~xc/config/cf/xf86site.def におけるものです。
  2. XFree86 では gcc と ProWorks をどちらもサポートしています。 コンパイラは gcc-2.5.8 か gcc-2.7.2.3 が推奨されており、gcc-2.6.0 では うまくいかないことがわかっています。また、 ~xc/config/cf/xf86site.def で HasGcc2 を正しく設定する必要が あります。 また、お使いのバージョンの gcc が `sun' を予め定義していることを確かめ なければなりません。2.4.5 では定義されていないことがわかっていま す。必要に応じて、/usr/local/lib/gcc-lib/*/*/specs ファイルを 編集して *predefines: 行を修正してください。

    注意: gcc でコンパイルしたスレッド対応の Xlib には少し問題があります。 98% はうまく動作するのですが、クライアントがときどきおかしなハ ングをすることがあります。特に xv-3.10 などの画像ビューアではこの問題 が顕著です。

    gcc を使っている場合には、~xc/config/cf/sun.cf ファイルで ThreadedX を NO に設定することをお勧めします。ProWorks にはこの問題は ありません。

  3. XFree86 を gcc で構築するためには、gcc と(無くても構いませんが) GNU binutils の c++filt が必要です。GNU binutils の gas と ld を使って はいけません。これらについては、Sun が用意したものを使いましょう。

    XFree86 3.3.2 では、/opt/SUNWspro/bin ディレクトリ内に、それぞれ実際の gcc, g++, c++filt コマンドを指す cc, CC, c++filt というシンボリックリンクがをあるように設定する必要があり ます。

  4. c++filt が無い場合や、c++filt を使うと make World で問題が起こる 場合には、~xc/config/cf/host.def ファイルで UseExportLists を NO に設定する必要があります。
  5. ProWorks を使って XFree86 配布をコンパイルする場合には、ProWorks のツール群が使えるように PATH を適切に修正する必要があります。通常は、 /opt/SUNWspro/bin がパスに入っていなければなりません。

  6. /usr/ccs/bin は PATH の先頭に 置かなければなりません。ここにあるユーティリティの代替となる GNU のツールの一部は問題を起こすことが分かっています。したがって、 これらのプログラムの /usr/ccs/bin 版は、他のどの GNU 版プログ ラムよりも前になければなりません。(特に、GNU 'ar' は構築中に動作 しません。)

  7. S3, Mach32 サーバの「メモリアパーチャ」機能を使いたい場合には、 メモリマップト I/O をサポートするために Solaris x86 のアパーチャドライ バをコンパイル・インストールする必要があります。このドライバは I128, P9000, Mach64 サーバでは必須です。

    ~xc/config/cf/xf86site.def ファイルでは HasSolx86apertureDrv を YES に設定して、アパーチャドライバを有効にする 必要があります。

    Solaris 2.5 以降には、この機能を提供するシステムドライバ (/dev/xsvc)があります。このドライバはサーバが自動的に検出する ので、アパーチャドライバをインストールする必要はありません。

    Solaris 2.1, 2.4 用に、このドライバのソースが ~xc/programs/Xserver/hw/xfree86/etc/apSolx86.shar にあります。 ドライバの構築とインストールは割合簡単です。付属の README ファイルを参 照してください。


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