次のページ 前のページ 目次へ

5. SVR4 上で XFree86 を動作させる場合の注意

注意:アクセラレーションをサポートしたサーバをお使いになるおつもりで あれば、10 節をお読みになり、書いてあることに従って下さい。そうしないと、 X サーバを終了させたり、再起動したり、仮想端末の切替えを行なったりした時に、 X サーバはクラッシュするかもしれません。

  1. SVR4 では、/usr/X11R6/libLD_LIBRARY_PATHに加える 必要があるかもしれません。しかし、正しく構築されたクライアントを実行する 場合は、必要ありません。

  2. 次のいくつかのカーネルパラメータを増加させるといいかもしれません。 (idtuneを実行するか、/etc/conf/cf.d/stuneを編集して、 idbuildでカーネルを再構築して下さい。)
    [HS]FNOLIM オープンされたファイル数のハード/ソフト上の制限

    MAXUP 1ユーザ当りのプロセスの最大値

    ARG_MAX 引数リストの最大長

    SHMMAX 共有メモリセグメントの最大サイズ(単位:バイト)

  3. どのマウスドライバを使うかを選択して下さい。最良の選択は、SVR4 のどの バージョンを使うかに依存します。バスマウスをお使いなら、Xqueue が多分唯一の 選択でしょう。シリアルマウスの場合は、次のようにして下さい。

    Esix 4.0.3

    Xqueue が動作します。標準の asy ドライバを直接使うこと もできますが、マウスはスムーズに動かないでしょう。

    Microport SVR4 [34].1

    Xqueue が動作します。asy ドライバを 直接使ってもマウスはスムーズに動きます。

    Xqueue を使用するためには、XF86ConfigKeyboardPointerセクションにおいて、どちらもProtocolXqueue を指定して下さい。また、マウスドライバパッケージをインス トールし、mouseadmin を実行してマウスのセットアップを行なう必要があります。 mouseadmin が動かない場合は、`touch /dev/gmse' を事前に実行して 下さい。(mouseadmin は、カーネル再構築後に再実行する必要があります。さもな ければ、/etc/conf/node.d/gmse に適当なエントリを加えて下さい。)

    <注意:ハードウェアカーソルと Xqueue を同時に使用すると、アクセラ レーションのかかったサーバやドライバの多くで問題が起きます。シリアルマウス をお持ちの場合は、Xqueue を使わないことでこれを回避できます。そうでない場合 は、XF86Config の Device セクションに、

       Option "sw_cursor"
    
    の 1行を入れて下さい。S3 サーバは、この問題が無いことで知られる唯一のサーバ です。

    Xqueue と標準 asy ドライバを同時に使用して問題が出る場合は、SAS をインス トールする必要があります。SAS を使う場合、XF86Config は標準ドラ イバを使うように設定して下さい。

    SAS は、ftp.physics.su.oz.au にあります。シリアルマウスに SAS を使う場合、 sas.h 内の EVENT_TIME を 80 から 30 に変更すれば、 スムーズな動きをするようになるでしょう。SAS の README に書いていないこと として、次の 2点があります。

    - /etc/ap/chan.ap に、次の 1行を加えて下さい。

          MAJOR    0       255     ldterm ttcompat
    
    MAJOR は、SAS デバイスが使う major 番号です。それがいくつである かは、カーネル再構築後、/etc/conf/cf.d/mdevice で調べて下さい。 major 番号は、`sas' で始まる行の 6番目のフィールドにあります。このファイ ルは、新しいカーネルでリブートする前に更新しなければいけません。

    - インストールの手引きに、次のことが書いてありません。

    3a) `kconfig' を実行するか、/etc/conf/sdevice.d/asy を編集して、asy ドライバを disable して下さい。

    3b) /etc/conf/bin/idbuildを実行して、カーネルを再構築して 下さい。

  4. SVR4 で xdm を使いたい場合は、shar ファイル /usr/X11R6/lib/X11/etc/XdmConf.svr4を一時ディレクトリに展開して 下さい。README にどのファイルをどこにインストールすべきかが 書いてあります。各々のファイルをよく読んで、必要な変更を行なって下さい。

    注意 いくつかの SVR4 のバージョン(ex. Esix 4.0.3)では、コンソー ルで `vtgetty' を実行するデフォルトの inittab を持っています。xdm を ブート時にスタートさせる場合、それはうまく動きません。問題なのは、vtgetty セッションから logout すると、xdm がサーバのために使用する1つも含め、 全ての VT がクローズされてしまうことです。`getty' を使うのがお勧めです。 /etc/inittab を変更する場合は、/etc/conf/cf.d/init.base も同時に変更して下さい。さもないと、次にカーネルを再構築した後で変更が キャンセルされてしまいます。

  5. VT の最大数を変更するためには、/etc/default/workstations の ファイルを編集して、その数を変更して下さい。次にリブートした時に、デバイス ノードは作成/削除されます。

  6. デフォルトのローカル接続タイプは、X11R6 で変更されました。Unix ドメイン のソケットは、もはや "ローカル" 接続タイプとしては扱われません。このことは、 :0 に接続するクライアントは接続に Unix のソケットを使用しないことを意味 します。Unix のソケット接続を使うためには、クライアントは unix:0 に接続 しなければなりません。

    ローカル接続タイプは、"NAMED"(named ストリームパイプ)、 "PTS"(古い形式の USL のストリームパイプ)、"SCO"(SCO Xsight のストリームパイプ)、"ISC"(ISC のストリームパイプ)の いずれかです。XLOCAL 環境変数が、どの優先順位でローカル接続を 行なうかを決めるのに使用されます。デフォルトの設定は、 PTS:NAMED:ISC:SCO です。大抵の場合は、NAMED を使うのが 推奨されます。その理由は、それがデフォルトの PTS よりも速く、 PTS を使うと /dev/pts デバイスが不足してしまう(PTS を使う各々の クライアントが /dev/pts デバイスを必要とします)からです。デフォ ルトのローカル接続タイプを設定するためには、.xinitrc(xinit か startx を使う場合)か /usr/X11R6/lib/xdm/Xsession(xdm を使う場合) において、XLOCAL が設定され、export されるようにして下さい。


次のページ 前のページ 目次へ