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6. XGA の設定

このサーバでは XGA-2 互換のボード(別名 XGA-NI)のサポートに関するテ ストも行われています。XGA-1 のサポートにおける主要な問題はクロック値の 検出が動作するかどうかです。現時点ではボードの構成の検出は制限されてい て、詳細な設定は手動で行う必要があります。

デフォルトでは、ISA バスの POS 登録が実行されます。XGA の Instance 番号が指定された場合、検出の範囲は少し狭まります。上書きを行ったり検出 を無効にするためには、XF86Config ファイルの Device セクションで Instance 番号の最小値、COPbase 値、MEMbase 値を XGA カードに対して指定 しなければなりません。MCA の検出はサポートされていません。

Instance nn

XGA のインスタンス番号(0-7)。

IObase nnnn

XGA の汎用制御レジスタの I/O アドレス。 標準値とデフォルト値は 0x21i0 です(i はインスタンス番号です)。

MEMbase nnnn

XGA の表示メモリアドレス(XGA のコプロセッ サがビデオメモリに対して使うアドレスです)。リニアメモリマッピングをサ ポートしているボードでは、これはシステムメモリにおけるリニアアパーチャ のアドレスにもなります。

POS レジスタ 4 のビット 7-1 はXGA の表示メモリアドレスの ビット 31-25 の内容です。表示メモリアドレスのビット 24-22 は XGA のインスタンス番号 です。このサーバは XGA のリニアアパーチャを使わないので、 POS レジスタ 4 の ビット 0 は使われません。しかし、コプロセッサにはこれに関する設定 を行わなければなりません。

AGX-01[456] の表示メモリアドレスは固定されています。

COPbase nnnnnn

グラフィックスエンジンのメモリマップト制 御レジスタです。

通常は次のようになります:

0xC1C00 + (ext_mem_addr * 0x2000) + (instance * 0x80)

ここで、ext_mem_addr は POS レジスタ 2 の上位 4 ビット(サーバは 0-16 は 0 であるものとします)です。

AGX-01[456] チップは 0xB1F00(デフォルト値)と 0xD1F00 をサポー トしています。

BIOSbase nnnnnn

XGA BIOS のアドレス(VGA BIOS のアドレス ではありません)。COPbase の代わりとして指定することができます。

通常は次のようになります:

0xC0000 + (ext_mem_addr * 0x2000)

ここで、ext_mem_addr は POS レジスタ 2 の上位 4 ビット(サーバは 0-16 は 0 であるものとします)です。

VGAbase nnnn

サーバ使う 64KB のビデオメモリアドレス のデフォルト値である 0xA0000 を上書きするために使うことができます。指 定することができる値は 0xA0000 と 0xB0000 だけです。Linux を使っている 場合、0xB0000 を指定すると、VGA のテキストモードが復元できなくなります。

AGX-01[456] もデフォルト値は 0xA0000 です。

POSbase nnnn

別の POS レジスタ検出アドレスのベース値 を、ISA のデフォルト値である 0x100 から変えるために使うことができます。 EISA の場合、VESA VXE の標準値は 0xzC80 です(z はスロット番号です)。

値をゼロにすると POS レジスタの検出が行われなくなります(MCA の場合には この指定が必要です)。

DACspeed nnnn

XGA-2 のピクセルクロック値に関するサーバ のデフォルトの最大値である 80MHz を上書きするために使うことができます。 この最大値は 90MHz まで上げることができますし、低い値にすることもでき ます。

POS レジスタの値を決める別の方法としては、ビデオボードに付属してい るはずの設定/診断プログラムを使う方法がありますし、ジャンパの値から決 めることもたぶんできます。

XGA-2 には 90MHz まで使えるプログラマブルクロックがありますが、 1024x768 の解像度では、テストに使った CatsEye/XGA-2 (IBM のコプロセッ サと INMOS RAMDAC/シリアライザが載っています)で安定な表示が行える最大 値は一般的に 72MHz です。クロック値を高くすると画面の上辺と左辺の表示 がおかしくなることがあります。このような影響は、垂直・水平のブランク間 隔を増やしたり、クロック値を少し変えることで無くせる場合もあります。 80MHz を越えるクロック値では、数分動作した後にチップが同期を無くすこと を筆者は確認しました。したがって、XGA-2 のピクセルクロックとしては、 80MHz がデフォルトの制限値になっています。実際の制限値に関する仕様書は 筆者は持っていませんし、XGA チップセットはたくさんあるので、リフレッシュ レートの最大値を決める際にはボードのマニュアルに書かれているモードを参 考にすべきです。XGA-2 でプログラマブルクロックを使うように指定した場合 には、クロック値やクロックチップのパラメータは必要ありません。

XGA-2 に対しては 8bpp と 16bpp がサポートされています。

XGA-1 カードの場合、クロック値は AGX チップと同様に指定しなければなり ません。クロックの検出がうまく動作するかどうかは分かりません。XGA-1 チッ プには 16bpp をサポートしているものもあるかもしれません。

$XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/Japanese/sgml/agx.sgml,v 1.1.2.2 1999/11/26 15:23:54 hohndel Exp $





$XConsortium: agx.sgml /main/9 1996/10/19 18:03:50 kaleb $


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