XFree86 に新しい SVGA チップセットのサポートを追加することはハードウェ アに密着したプログラミングについて学習したい人にとって手ごたえのある 作業です。このような作業には危険が一杯です。特に、マシンがハングアッ プしてしまうようなことは日常茶飯事です。それでも最終的に、サーバが 立ち上がってうまく動いてくれた時は、底知れぬ満足感にひたれます。
SVGA チップセット対応のドライバを追加することはサーバの基本機能を 変更するものではありません。ただ、256 色同時発色のカラーサーバか モノクロサーバが出来るだけです。新しいハードウェア（例えばアクセ ラレータチップ）を追加することは重要な仕事で、文書化出来るような定 型的作業には程遠いものです。
それにもかかわらず、ここで行うドライバを書くようなプログラミングは 良い入門となります。アクセラレータチップセットを追加する最初の段階 では SVGA の上位互換としてのドライバを追加するのが良いでしょう。該 当するチップ対応の SVGA のドライバを書くことは新しい機能を追加す るときの安定した開発環境を構築することになります（実際、XFree86 2.0 対応に内部で開発された S3, Cirrus や WD のアクセタレータチップセッ トのドライバではそうでした）。
さあ、例題のソースを手にいれましょう。この文書に加えて、スタブド ライバを提供します。これは新しいドライバの徹底した骨組みとして提供 するものです。この文書が大きいからといって作業が過度に難しいと思わ ないでください。殆どの作業を出来る限りこの文書に沿って進めるならば、 今晩のうちに理論的にはこの文書を料理の本のように使い、最後には動く ドライバが出来るでしょう。