注意: XFree86 を構築しようとする前に適切な OS 固有の README ファ イルを参照してください。OS 固有の README ファイルには、その OS の下で 構築をうまく行うために必要な追加情報が書かれています。
XFree86 を構築の際には GCC-2 を使うことを強くお勧めします。GCC-2 は prep.ai.mit.edu 等の GNU ソースアーカイブサイトで入手できます。 gcc-2.8.0 と egcs はどちらも、コードが何ヶ所かで壊れてしまうことが分かっ ています。特に、egcs は一部のモジュールのコンパイル時に最適化で問題を 起こすようです。
XFree86 のソースの入手のスタート地点はいくつかあります。そのうちの1つ は、XFree86 3.3.4 のソースアーカイブから直接作業を開始することです。こ の場合の手順は以下のようになります:
X334src-1.tgz,
X334src-2.tgz, X334src-3.tgz に含まれています。
これらのファイルは
ftp://ftp.xfree86.org/pub/XFree86/3.3.4/source/や 
XFree86 のミラーサイトの同様のディレクトリにあります。
X334src-2.tgz はフォントと文書のソースです。
X334src-3.tgz は印刷可能な形式の文書です。
X334src-1.tgz には他のものが全て入っています。文書や
フォントが必要ない場合は、X334src-1.tgz だけ入手して
もかまいません。
        gzip -d < X334src-1.tgz | tar vxf -
        gzip -d < X334src-2.tgz | tar vxf -
        gzip -d < X334src-3.tgz | tar vxf -
        
別の方法は、X11R6.3 ソース配布物を入手し、これにパッチを当てて XFree86 3.3.3 にし、さらにパッチを当てて XFree86 3.3.4 にすることです(後述)。 これは次の手順で行います:
R6.3pl2-3.3.3.diff1.gz,
R6.3pl2-3.3.3.diff2.gz,
R6.3pl2-3.3.3.diff3.gz,
R6.3pl2-3.3.3.diff4.gz を
ftp://ftp.xfree86.org/pub/XFree86/3.3.3/patches/ (また
はミラーサイトの同様のディレクトリ)から入手します。このソース
を XFree86 3.3.3 に更新するには、X11R6.3 pl2 のソースツリー内
の xc ディレクトリがあるディレクトリで以下のコマンド
を実行します。
        gzip -d < R6.3pl2-3.3.3.diff1.gz | patch -p0 -E
        gzip -d < R6.3pl2-3.3.3.diff2.gz | patch -p0 -E
        gzip -d < R6.3pl2-3.3.3.diff3.gz | patch -p0 -E
        gzip -d < R6.3pl2-3.3.3.diff4.gz | patch -p0 -E
        
この操作は必ず、全く変更されていないソースツリーに対して行って
ください。そうでなければ、当たらないパッチが出てくるかもしれま
せん。さらに別の方法として、XFree86 3.3.3 のソースを用意し、これにパッチを当 てて XFree86 3.3.4 にすることもできます。この場合には以下の手順を行い ます:
3.3.3-3.3.4.diff.gz ファイルを
ftp://ftp.xfree86.org/pub/XFree86/3.3.4/patches/
(またはミラーサイトの同様のディレクトリ)から入手します。このソー
スをアップグレードして XFree86 3.3.4 にするには、XFree86 3.3.3 
のソースツリー内の xc ディレクトリがあるディレクトリ
から次のコマンドを実行します:
        gzip -d < 3.3.3-3.3.4.diff.gz | patch -p0 -E
        
パッチ当ては必ず修正をしていないソースツリーで行ってください。
さもなければ、うまく当たらないパッチがあるかもしれません。XFree86 の X サーバだけを構築したい場合は、``servers only'' 配布物と呼 ばれる XFree86 ソースファイルを切り詰めたものを使用します。この方法を 選択した場合は、次の手順を実行します:
X334servonly.tgz というファイルを
ftp://ftp.xfree86.org/pub/XFree86/3.3.4/source/ から
(またはミラーサイトの同様な場所から)入手します。
        gzip -d < X334servonly.tgz | tar vxf -
        
XFree86 は X コンソーシアムの X11R6.1 contrib 配布物をほんの一部だけサ ポートしています。これを構築したい場合は、配布物のうち、少なくとも次の ファイルやディレクトリが必要です:
        contrib/Imakefile
        contrib/programs/Imakefile
        contrib/programs/ico
        contrib/programs/listres
        contrib/programs/showfont
        contrib/programs/viewres
        contrib/programs/xbiff
        contrib/programs/xcalc
        contrib/programs/xditview
        contrib/programs/xedit
        contrib/programs/xev
        contrib/programs/xeyes
        contrib/programs/xfontsel
        contrib/programs/xgc
        contrib/programs/xload
        contrib/programs/xman
        contrib/programs/xmessage
XFree86 のパッチ contrib-3.3.3.diff.gz も必要になるでしょう。
このパッチを適用するには、contrib ディレクトリがあるディレク
トリから以下のコマンドを実行してください:
        gzip -d < contrib-3.3.3.diff.gz | patch -p0 -E
他の方法もあります。その場合、XFree86 ソースディレクトリから 
X333contrib.tgz というファイルを入手して、次のコマンドで展開
します:
        gzip -d < X333contrib.tgz | tar vxf -
xtest 配布物を構築したい場合は、XFree86 ソースディレクトリから 
X33test.tgz ソース配布物 を入手して次のコマンドで展開します:
        gzip -d < X33test.tgz | tar vxf -
注意ですが、xtest は (X11R6.3 から) X11 のコア配布物には含まれなくなり
ました。
設定作業の一番始めには、xc/config/cf ディレクトリに移動して、
xf86site.def ファイルを host.def にコピーしましょう。
そしてhost.def ファイルを全て読み(このファイルにはコメントが
たくさん書かれています)、目的の設定に合わせてパラメタを設定します。
普通は使っている OS に関連する .cf を調べれば、デフォルトの設
定が分かります。
前のバージョンと異なる点があります。このバージョンでは imake が各種 OS*Version を自動的に検出して設定するようになったので、これに 関する設定を明示的に入力する必要はなくなりました。
ソース配布物のうち X334src-1.tgz の部分だけを使う場合には、
BuildFonts は NO と定義する必要があります。
``servers only'' 配布物を使用する場合は、BuildServersOnly を YES と定義する必要があります。
配布物を構築する前には、お使いの OS 固有の README ファイルを通読
してください。このファイルは 
xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc にあります。OS 固有の詳細
な注意点が理解できれば、xc ディレクトリに移動して
``make World'' を実行します。 実行の際には必要に応じて、OS 固有の 
README ファイルに書かれている BOOTSTRAPCFLAGS を使用してください。
標準出力と標準エラー出力を World.Log にリダイレクトしておくと、構
築中に発生した問題の原因追求に役立ちます。
構築が終了したら、 World.Log を調べて問題が無いことを確認してくだ
さい。問題がなければバイナリをインストールしても良いでしょう。全てのソー
ス配布物を使う場合は、xc ディレクトリからインストールを行います。
``servers only'' 配布物を使用している場合は、
xc/programs/Xserver ディレクトリからインストールを行います。
インストールを行うには``make install'' と
``make install.man'' を実行します。インストールに十分なだけの空き
容量が /usr/X11R6 にあることを確認してください。/usr 
以外のファイルシステムにインストールする場合にはインストールの前に 
/usr/X11R6 へシンボリックリンクを張ってください。
/usr/X11R6/lib/Server にあるバイナリの LinkKit をインストール
するには、``make install.linkkit'' を xc ディレクトリか
ら実行してください。
XFree86 のサポートしている contrib リリースの一部を構築するには、まず
コア配布物がインストールしてあることを確認してください。次に、
contrib ディレクトリに移動して ``xmkmf -a; make'' を実行しま
す。コンパイルが終了したら ``make install'' と
``make install.man'' を実行してインストールを行います。
xtest 配布物を構築/実行するには、test/xsuite/NOTES.xf86 ファ
イルにある手順を参照してください。