Xconfig ファイルのビデオモード ( Video Modes ) 表は数行の数列で出来ていて、 それぞれの行は X サーバが使用する 1 つのモードの完全な仕様を表わしていま す。その項目は名称節、ドットクロック節、水平節、垂直節の 4 つの節に分けら れます。
名称節は 1 項目で、行の残りで指定しているビデオモードの名称です。この名称は、 Xconfig ファイルのグラフィックドライバ設定節の "Modes" 行で参照されます。 現在の行が前の行と同じ名称ならば名称は省略出来ます。
ドットクロック節はビデオモード行の項目に DCF と呼んでいたドットクロックの みを書きます。次の節で作成する数字をドットクロックとしてこの項目に書きます。
水平節はそれぞれの水平線を画面の上でどのように作成するかを 4 項目で書きま す。最初の項目は HR と呼んでいた映像を構成する輝く 1 本が何ドットであるかを 書きます。 2 番目の項目はどのドットから水平同期信号が始まるかを示します。 3 番目の項目はどのドットで水平同期信号が終わるかを示します。 4 番目の項目 は全水平フレーム長 (HFL) を指定します。
垂直節も 4 項目で書きます。最初の項目は画面上に表示される走査線の数を書き ます (VR)。 2 番目の項目は垂直同期信号が何番目の線から始まるかを書きます。 3 番目の項目は垂直同期信号が何番目の線で終わるかを書きます。4 番目の項目は 全垂直フレーム長を書きます。
例 :
#名称節 モードクロック節 水平節(1から4) 垂直節(1から4)
#Modename clock horizontal timing vertical timing
"752x564" 40 752 784 944 1088 564 567 569 611
44.5 752 792 976 1240 564 567 570 600
(注意 : 標準的な X11R5 そのままでは 小数のドットクロックは使えません。)
Xconfig では、線上で輝いているドットの数、輝いているドットから同期信号の開 始点までのドット数、同期信号の持続時間分のドット数と同期信号の終了点から後 のドット数、これらを足し合わせると 1 本当たりのドット数が計算できます。水平 方向のドット数は一律に 8 で割り切れる数値でなければいけません。
例 :
水平方向の数値 : 800 864 1024 1088
この例は輝いているドット数 (800)、 続いて同期開始点のドット (864)、 その次が同期終了点のドット (1024)、 次は水平線の最後のドット (1088) となります。
全ての水平方向の数字 (800、864、1024 と 1088) は 8 で割り切れる事にもう一 度注意をして下さい。これは垂直方向の数字には当てはまりません。
画面の上から下までの線の数がフレームを構成します。フレームの基本的な時間調 整は線で行ないます。線の多くは画像を表示するために使われます。最後の発光す る線を表示した後で、数本分遅延が挿入され、その後垂直同期信号が生成されます。 そして同期信号は数本分だけ持続し、フレームの最後に同期信号の後で必要な遅延 が生成されます。この動作モードを規定する数値は、次の例のように入力します。
例 :
垂直方向の数値 : 600 603 609 630
この例はディスプレイに 600 本の線が表示され、603 番目の線 から垂直同期が始まり 609 番目で終わる事、そして全部で 630 本 の線を使用することを表わしています。
垂直方向の数値は 8 で割り切れる値でなくても構いません。
例題に戻りましょう。上記によって、Xconfig へ書き込む必要な全ての値 は次の様です:
< name > DCF HR SH1 SH2 HFL VR SV1 SV2 VFL
ここで SH1 は水平同期信号の開始クロックで、SH2 はその終了クロックになり、
同様に SV1 は垂直同期信号の開始クロックで、SV2 はその終了クロックです。
#名称節 モードクロック節 水平節(1から4) 垂直節(1から4) オプション
#name clock horizontal timing vertical timing flag
936x702 65 936 968 1200 1232 702 702 710 737
特別なオプションは必要無く、これはノンインタレースモードで動作します。
これで完了しました。