ET6000 と ET4000/W32 のデバイスには似ている点が多いので、ET6000 ドライ バのコードは既存の ET4000/W32 のコードを元にして開発しました。他の W32(外部)クロックチップ/RAMDAC デバイスの場合と同様に、ET6000 の組み込 みクロックチップ/RAMDAC には標準クロック値の組が 8 つ用意されています。 これは XFree86 の通常の検出手続きでも検出することができます。これを使 わずに、XF86_W32 は常に組み込みのプログラマブルクロックチップと RAMDAC を使用します。したがって、XF86Config ファイルの Device セクションで
ClockChip "et6000"
や
Ramdac "et6000"
を指定する必要はあり
ません。一度 ET6000 を扱っていることがわかれば、XF86_W32 は自力で処理
を行います。現時点ではアクセラレーションのサポートは全く不完全であり、
ET4000/W32 が既に用意したもの対して両デバイス間の互換でない部分に合わ
せた変更を行ったものを使っているだけです。大幅に動作速度を改善すること
は可能なはずです。Tseng Labs の仕様によると、ET6000 チップの最大ピクセ
ルクロック値は 135MHz です(もっと高いクロック値のチップも出てくるでしょ
う)。
このサーバには、2.25MB の MDRAM を積んだ ET6000 カードで使用した時に起 こるバグがあります。サーバは 2.25MB ではなく、2.5MB と検出し、その結果 アクセラレーション付きの操作がほとんど動作しなくなります。2.25MB の MDRAM を積んだカードを使っている場合、XF86Config ファイルに
VideoRam 2304
という行を「必ず」追
加しなければなりません。