次のオプションは Chips and Technologies ドライバを使用する場合 特に重要です。 XF86Config ファイル中でオプションを指定する場所は、 `svga' ドライバーを使用する Screen 節の中の、 そのオプションを指定したい色深度に対応する Display サブセクションの中です。 (Device 節で指定すると、 全ての色深度に対してオプションを有効にできます。)
高速化機能を無効にします。 DRAM の時間調整や高ドットクロックと高速化機能のバグなどに関する 問題がある時に性能と引き替えに救ってくれます。 (VLB/PCI の場合、このオプションが未だ必要かもしれません。)
65545 以上のチップに搭載されている BitBLT エンジンを無効にします。
"noaccel
" オプションを使用して問題が解決したら、
このオプションを使用した方がいいかもしれません。
一般的な速度向上に寄与します。
白黒展開を無効にします。特にテキストとビットマップに作用します。
画像書き込みや高速化に問題がある時に有用です。
これを使うと一般に性能は低下します。
XFree86 3.2 で使われていた "no_imageblt
" オプションは
このオプションで置き換えられたことに注意してください。
XAA 高速化ベンチマークを起動します。 X サーバの起動時に どのグラフィックプリミティブが高速化されているかという点と、 その相対的な速度を表示します。
探知したビデオメモリの大きさを上書きし、 カードのメモリの大きさを指定した大きさにだまします。 多くの ct655xx チップは 1M バイトまでのメモリしか搭載できず、 またその量を正しく認識させる必要があることに注意して下さい。
標準では全ての ct655xx チップに対して リニアアドレッシングを使います。 しかし、これがうまく動作しないような実装がいくつか存在します。 そういう場合は、リニアアドレッシングを このオプションで無効にしてください。 ハードウェアによる高速化と 16/24/32bpp は リニアアドレッシングでのみ有効なことに注意して下さい。
リニアフレームバッファの物理メモリの基底アドレスを設定します。 一般にこれは正しく探知されますが、もし探知に失敗していると 感じたらこのオプションが救いになるでしょう。 非 PCI 機器でこの値を指定して強制的に置き換えた場合、 ビデオプロセッサはもう一度適正にプログラムされます。 65530 では基底アドレスを正しく探知出来ないため このオプションを設定する必要があることに注意してください。
チップが提供しているハードウェアカーソルを有効にします。 これにより、カーソルを常に画面上へ表示させるための描画処理を ハードウェアにまかせることができるため、 全ての画像操作において描画速度が顕著に向上します。 またこのオプションは 画像操作中のカーソルフラッシュ効果を低減します。
この版ではソフトウェアカーソルが標準になりました。 従って、現在このオプションには実質的な意味がありません。
この版の X サーバーは SS STN と TFT ディスプレイを 自動識別できません。 このオプションは、ディスプレイを TFT ではなく SS STN として 強制的に識別させます。
フラットパネルの時間調整はパネルの大きさに依存しますが、 XF86Config で指定したモードの大きさには依存しません。 この理由から、 X サーバの標準動作では あらかじめチップに組み込まれているパネルの時間調整を使用します。 このオプションの指定により、 modeline からパネルの時間調整を再計算して置き換える事ができます。 しかし、このオプションを指定してもパネルの大きさについては 検出動作を実行します。
LCD パネルの大きさが間違ってレジスタから検出されるような いくつかの機器に対して使います。 このオプションを使用すると、 X サーバーの認識する LCD パネルの大きさが modeline の display サイズによって置き換えられます。 これによって、実際のパネルの大きさと異なる設定のモードを 使用しないようにできます。 このオプションを使う前に、 X サーバの報告するパネルの大きさが間違っていることを 確認して下さい。 このオプションは modeline で指定した数値を使用して 全てのパネルの時間調整を行なうための "use_modeline" オプションと併用できます。
モードの大きさが実際のパネルより小さく指定された場合、
X サーバの標準では表示内容を画面一杯に引き延ばすように動作します。
このオプションを使用することで、引き延ばしのない
"letterbox
" 効果が得られます。
モードの大きさが実際のパネルより小さく指定された場合、 X サーバの標準挙動では画面の左端をパネルの左端に合わせます。 このオプションを使うと画面をパネルの中央に表示します。 このオプションは16/24/32bpp の場合にいくつかの機器で問題を生じる という報告がありました。 その症状は画面の右端が欠けるとの事です。
chips 65535 以降のチップでは、
全てのクロックでプログラマブルクロックの使用が標準です。
このオプションの使用により、チップがサポートしている
固定周波数クロックを代わりに使うことができます。
例えば、 25.175, 28.322, 31.000 と 36.000MHz の
全てか一部の周波数を使えることでしょう。
最新のプログラマブルクロックは
一覧の最後のクロックの値で与えられます。
コールド・ブートしたシステムでは
テキストコンソールに適正な値になっています
( "TextClockFreq
" 参照) が、
多くのフラットパネルでは同期を取るために
標準値とは異なるクロック値が必要です。
プログラマブルクロックが
このオプションを古めかしくしてしまったので、
現在では使用をお勧めしません。
chips の HiQV 系列にはプログラマブルクロックが 3 つあります。 最初の 2 つは VGA との互換性のために 25.175 および 28.322MHz を 通常準備しています。 3 つめはすべてプログラム可能なクロックです。 すくなくともひとつのシステム (Inside 686 LCD/S シングルボードコンピュータ) では 3 つめのクロックを使えません。 このオプションは プログラマブルクロックに VClk1 を強制使用させるものです。 いくつかのマシンで発生していた起動時の黒/青画面問題を このオプションによって解決できたという報告があります。
テキスト用コンソールが現在使用している周波数を ct6554x 系列のチップから読み出すのは不可能です。 従って X サーバはテキスト用コンソールが使う周波数の標準値として 25.175MHz を用います。 いくつかの LCD では、特に DSTN スクリーンの場合、 この値は好ましくありません。 このオプションを使うと、 テキスト用コンソールに戻る時に X サーバが使う周波数として 標準以外のクロックを指定することができます。
BitBLT エンジンと接続する為にメモリマップ入出力を有効にします。
6554x 系列のメモリマップ入出力は PCI バス接続の場合にのみ
標準で有効に (その他の場合は無効に) されています。
BitBLT エンジンを使用していない
(例えば "no_bitblt
" を使っている) 場合には、効果がありません。
また BitBLT エンジンに接続するために MMIO だけを使う
65550 以降の場合にも効果がありません。
65545 PCI 機器では MMIO 経由でなければ blitter を使えないため、
標準で MMIO を有効にします。
センタリングと画面の拡大をバイオスの標準値に設定します。 いくつかの機器でのサスペンド/リジュームの問題を修正します。 "lcd_center" と "no_stretch" を 上書きします。
X サーバの標準では TFT 画面の 24bpp 用に 24 ビットバスが使用されているものと仮定します。 これによって 24bpp モードにほのかに赤みがかかる場合があります。 このオプションは 18 bit TFT バスを選択します。他の色深度では、 このオプションは無効です。
特に X サーバ内の他のドライバと干渉した場合、 チップを誤認する可能性があります。 このオプションで所定のチップを X サーバに強制認識させます。
グリーン同期を設定します。 多分、古いワークステーションのモニタを使いたいときに役にたつでしょう。 65550/54 の内蔵 RAMDAC はこのモードをサポートしますが、 特定の機器で使えるかどうかはその機器の製造会社に依存します。
内蔵メモリクロック(MCLK) レジスタを 38MHz に設定します。
通常は BIOS がプログラムした値を標準値として問題無いのですが、
いくつかの機器ではより良い性能に達するために
より高速な MClk を使わせることが可能です。
Toshiba 720CDT という機器では
このオプションでうまく動作することが知られています。
より新しい機器では
もともと 38MHz 以上の MClk を使っている場合があることに
注意が必要です。
というのはこのオプションによって機械が遅くなる場合があるからです。
このオプションは一般にはお勧めできませんし、
また現在では "Set_MemClk
" オプションによって
置き換えられています。
X サーバーの標準では、製造会社によって指定された数値を上限として 使用する最高ドットクロックを制限します。 この動作によって、画面解像度を上げてゆくと 実用的な再描画速度を得られないモードが現われてきます。 このオプションを使えば、最高ドットクロックの上限を書き換えて、 任意の値を指定することが可能です。 仕様上の限界を超えて酷使すると ビデオプロセッサにダメージを与えてしまうので このオプションの使用には注意が必要です。
このオプションを使って、内部メモリークロック (MCLK) レジスタを 38MHz またはその他の数値に設定できます。 仕様上の限界を超えてビデオプロセッサを酷使すると、 発生した過剰な熱のためにダメージを受けるため、 このオプションの使用には注意が必要です。 しかし、うまく使えば描画性能を大きく向上させるために このオプションが役に立つことでしょう。