Xinstall.sh
スクリプトを使った XFree86 4.0 のインストールXinstall.sh
スクリプトを使った XFree86 4.0 のインストールXFree86 4.0 のバイナリ配布物は、我々が用意している Xinstall.sh
スクリプトを使ってインストールすることを強くお勧めします。これを勧める
主な理由は、手動インストールの手順は長く、しかも状況によって変化する可
能性があるからです。ただし、ほとんどのよくあるケースについて、手動
インストール手順の説明も必要な人のために後で説明します。
ダウンロードした全てのファイルをひとつのディレクトリに置いてください (十分な空きがある一時ディレクトリを選んでください)。スーパーユーザ (root)になり、そのディレクトリに cd し、以下のようにして インストーラスクリプトを実行してください:
sh Xinstall.sh
するとプロンプトが出るので答えてください。今回のバージョンの XFree86 の実行に必要なものが何か足りなかったら、インストーラは足りなかったもの をやり直しの前にインストールするように言ってくれます。前に述べた 必須のファイルが全て揃っていなかったら、インストーラはどれが足りないか を表示し、やり直しの前にダウンロードすることを求めます。
インストーラは答えが明らかでないかもしれない問いをいくつかします。 この節の情報は、このような問いに答える役に立つはずです。大抵の場合、 最初の問い以外はデフォルトの答えで OK のはずです。
インストーラを X のセッションの中から実行した場合は(インストーラは
$DISPLAY
が設定されているかどうかを調べます)、それはよくない
と警告を受けるでしょう。それで問題がないことの十分な理由がないのであれ
ば、次の手順に進む前に X のセッションを終えるべきです。これには xdm や
それに相当するプログラムの終了も含まれます。この警告を無視して問題を起
こしても、もう、警告済みですから知りません!
既に X がインストールされている場合には、上書きインストールすることが
警告されます。上書きされるのは標準配布物に含まれているものだけです。
既にインストールされている他の X アプリケーションが消されることはあり
ません。一部の設定ファイルは上書きされるかもしれませんが、上書きの前に
はインストーラが確認をするはずです。インストールの後にも古い
アプリケーションをそのまま残したいのであれば、古い /usr/X11R6
ディレクトリの名前を変えるだけの「バックアップ」をしてはいけません。
そうではなく、コピーを作ってからオリジナルの上からインストールを行って
ください。問題が起きて古いバージョンに戻すことになった場合は、
上書きされたファイルを消し、保存しておいたバージョンのものをコピーして
戻します。
既存のバージョンに上書きインストールする場合、インストールの最初の段階 でインストーラスクリプトがインストールの途中で新しいバージョンにされる 古いファイルやディレクトリを消すかもしれません。 スクリプトは消したファイルやディレクトリのリストを表示します。 何もリスト表示されなければ、何も消されていません。
既存のバージョンに上書きインストールする場合の次の手順は、今までの設定
ファイルの確認です。XFree86 3.9.18 の時点では、実行時の設定ファイルは
デフォルトでは /usr/X11R6/lib/X11
でなく、/etc/X11
にインストールされる。インストーラは既存のファイル、必要なシンボリック
リンクを張ります。設定ファイルを /etc/X11
に置きたくなければ、
スクリプトに聞かれた時に "no" と答えてください。ここで "no" と答えるこ
とは、新しい設定スクリプトが従来の /usr/X11R6/lib/X11
に
インストールされることも意味します。注意: シンボリックリンクがない
ごく一部のシステムでは、この質問はされません。新しいデフォルト値が使わ
れます。この変更により、複数のホストで /usr/X11R6
を共有する
ことが容易になり、読み取り専用でマウントすることもできるようになりまし
た。この機能が必要なく、設定ファイルの置き場所も変えたくなければ、
"no" と答えるのが安全です。
既存のバージョンに上書きインストールする場合は、それぞれの設定ファイル
群をインストールする前に確認が行われます。既存の設定ファイルを
カスタマイズしていないのであれば、全てについて "yes" と答えても問題あ
りません。カスタマイズをしている場合は、"no" と答えてもいいでしょう。
後で問題が起きたら、自分でカスタマイズした部分を新しいバージョンの設定
ファイルを手でマージする必要があるかもしれません。全ての設定ファイルは
Xetc.tgz
tarball に入っています。個々の設定ファイルを取り出す
方法については、手動インストールの節を見てください。
設定ファイルを処理した後は、バイナリ配布物の他の必須コンポーネントが インストールされます。これはユーザの介入は全くなしで進められるはずです。
オプションのコンポーネントのどれかをダウンロードしている場合は、 インストーラはそれぞれをどうするかをインストールの前に確認します。 デフォルトの答えは "yes" です。インストールしたくないと考える理由が何 かあれば、聞かれた時に "no" と答えてください。
これが終われば、インストールの主要な部分は終わりです。次の手順は
インストールしたものの整理です。"ldconfig
" が必要なシステム
なら、まずはこのコマンドを実行します。このコマンドは新しくインストール
した共有ライブラリを利用可能にします。次に、いくつかのディレクトリにあ
るfonts.dir
ファイルを更新して、正しくフォントにアクセスできる
ようにします。次にインストーラは、システム上に termcap ファイルや
terminfo ファイルがあるかどうかを調べます。termcap が見つかった場合は
インストーラはこのファイルの更新方法を知らせます。terminfo が見つかっ
た場合は、このファイルを更新するかどうかをインストーラが尋ねてきます。
最後に、インストーラは rstart
ユーティリティへのリンクを
作るかどうかを尋ねてきます。最近のほとんどのシステムではこのリンクは
重要ではないので、デフォルトの答えは "no" です。必要だと思ったら
"yes" と答えてください。必要なことに後から気付いたら、次のコマンドで
簡単に作れます:
rm -f /usr/bin/rstartd
ln -s /usr/X11R6/bin/rstartd /usr/bin/rstartd
次の手順は X サーバの設定です。設定の詳しい手順は、まだ書かれていない
文書の守備範囲です :-(。 とにかく、XFree86 4.0 の X サーバの基本
設定ファイルを作る方法は 2 通りあります。ひとつは xf86config
を実行する方法で、もうひとつは X サーバに新しくできた
-configure
オプションを使う方法です:
XFree86 -configure
X サーバの設定ファイル(XF86Config
)の書式はバージョン 3.3.x か
ら変わっています。またデフォルトの置き場所も /etc/X11
になり
ました。最後に、ビデオハードウェアを動かす X サーバはひとつだけになり
ました。そのファイル名は "XFree86
" です。新しい X サーバの
動作に満足したのであれば、古い X サーバのバイナリである
XF86_*
や XF98_*
は /usr/X11R6/bin
から
削除しても問題ありません。
X サーバの設定が終ったら再起動した方がよいかもしれません。 特に xdm (とこれに相当するもの)やフォントサーバ(xfs)を動かす場合にはお 勧めします。
Xinstall.sh
スクリプトを使った XFree86 4.0 のインストール