XFree86[tm] 4.0 リリースノート
: フォントと国際化
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4. フォントと国際化
このバージョンの XFree86 でのフォント対応についての詳しい説明は
README.fonts 文書に書いてあります。
4.1. TrueType 対応
このバージョンの XFree86 には TrueType のバックエンドが 2 つの入ってい
ます。`xfsft' ("freetype"
モジュール) と `X-TrueType'
("xtt"
モジュール)です。どちらのバックエンドも FreeType
ライブラリをベースにしています。
4.2. CID フォント対応
このバージョンの XFree86 には CID キー付きのフォントへの対応が入ってい
ます。CID キー付きのフォント形式は、大きな文字集合を持つフォントのため
に Adobe Systems が設計したも
のです。CID キー付きのフォントへの対応は
SGI が XFree86 に寄付しました。
CID Font Code Public License については
LICENSE を見てください。
4.3. スケーラブルフォントのバックエンドの国際化
スケーラブルフォントのバックエンドがフォントの再エンコーディングの共通
の方法を使えるようにするため、``fontenc'' 層が新しく追加されました。
この再エンコーディングを使うと、ネイティブのエンコーディング以外の
フォントを使えるようになります。この層は Type1 と Speedo のバックエンド、
TrueType の `xfsft' 版バックエンドが使っています。`X-TrueType' 版
バックエンドはローダブルエンコーディングモジュールをベースにした
別の再エンコーディング方法を使っています。
4.4. 大きいフォントの最適化
(特定のフォントを使う全ての X クライアントがアクセスする)グリフ寸法の
配列は共有メモリに置かれるようになりました。これはメモリを重複して消費
するのを避けるためです。ローカルでないクライアントの場合は、
グリフ寸法の配列は圧縮して転送されます。
4.5. Unicode/ISO 10646 対応
以下のものが含まれています:
- 全ての ``-misc-fixed-*'' BDF フォントが ISO10646-1
エンコーディングで利用できるようになり、少なくとも
ISO 8859-{1-5,7-10,14,15}, CP1252, MES-1 に入っている 614 文字を
扱えるようになりました。ボールド体でないフォントは
Windows Glyph List 4 (WGL4) 文字も扱えるようになりました。これには
全ての 8 ビットの MS-DOS/Windows コードページに含まれる文字も
含まれます。``-misc-fixed-*'' BDF フォントから派生してできる
8 ビットのフォント(ISO8859-1, ISO8859-2, KOI8-R 等)はいずれも
ISO10646-1 の新しいマスターフォントから自動的に生成されます。
- ``-misc-fixed-*'' BDF ISO10646-1 のいくつかは、3000 文字を超え
る Unicode レパートリ全体を扱えるようになりました。このレパートリには
全ての ラテン文字、ギリシャ文字、キリル文字、アルメニア文字、
グレゴリオ文字、ヘブライ文字、IPA 文字、PAL 文字と、さらにたくさんの
科学技術記号、印刷記号、技術記号、後方互換のためのシンボルを含みます。
フォントによってはアラビア文字、エジプト文字、タイ文字、
漢字/中国漢字、ハングル文字、全ての ISO 8859 文字なども含みます。
6x13 フォントのためには 12x13ja 漢字機能拡張があり、
9x18 フォントのためには 18x18ja 漢字/中国漢字/ハングル機能拡張がありま
す。これらは全ての ISO-2022-JP-2 (RFC 1554) 文字を扱えます。9x18
フォントは、アクセント記号の重ね打ちによる単純な結合文字を実現するため
にも使えます。詳しい情報については
UTF-8 and Unicode FAQ
を見てください。
- Mark Leisher の ClearlyU プロポーショナルフォント
(Computer Modern フォントに似ています)
- ISO 10646/Unicode UTF-8 レベル 1 への対応が xterm に追加されま
した (
-u8
オプションで有効になります)
- xfsft (
"freetype"
モジュール)と
X-TrueType ("xtt"
モジュール)の両方の TrueType フォント用
バックエンドが Unicode エンコードのフォントに対応しています。
既知の問題:
- Xlib はまだロケールとしては UTF-8 に対応していません。つまり、
xterm の UTF-* キーボード対応は今のところ一時的なハックに過ぎません。
- ほとんどの ISO10646-1 フォントは U+31FF より上位には全く文字を
エンコードしていません。これにより、700KB を超える大きな XFontStruct
構造体の割り当てや転送を回避できます。こういった事態は、U+f000 より
上位に(あまり重要でない)合字や記号があると起きます。
- xterm はまだ ISO 10646 レベル 2 の結合文字に対応していません
(例えばタイ文字や IPA 文字を扱うには必要でしょう)。
- xterm はまだ半角と全角のフォントの組み合わせ(9x18 と 18x18ja
等)の切り替えには対応していません(CJK を含むスクリプトを扱うには必要で
しょう)。
4.6. Bigelow と Holmes による Lucidux フォント
プロがヒント情報を付けた``Lucidux'' ファミリの Type1 フォントが
XFree86 に入りました。このファミリのフォントは
``Lucidux Serif'', ``Lucidux Sans'', ``Lucidux Mono''
のバリエーションをローマン体と斜体で持ち、それぞれのフォントについて、
特に ISO 8859-1, 2, 3, 4, 9, 15 で必要なグリフをカバーする 370 個以上
のグリフを含んでいます。ボールド体のバリエーションは将来のリリースには
入るでしょう。設計とフォントのアウトラインは
Bigelow and Holmes 社の Charles Bigelow と Kris Holmes が寄付しました。
ヒント情報は Y&Y, 社の Berthold Horn と Blenda Horn from が寄付し
ました。詳しくは
design@bigelowandholmes.com
か
sales@yandy.com
に連絡するか、
Y&Y のウェブサイト
を見てください。
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