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6. X のためのカーネル再構築

FreeBSD の GENERIC カーネルは何も変更しなくても XFree86 に対応していま す。GENERIC カーネルや、そのスーパーセットであるカーネル設定であれば、 カーネルの変更を行う必要はありません。

BSD カーネルの設定の一般的な説明については、 smm.02.config.ps.Z を参照してください。これはシステム管理者用マニュアルからカーネル設定 の章を抜粋した、すぐに印刷できる Postscript 形式のファイルです。

カーネル設定ファイルを小さくすることにした場合には、 (/sys/arch/i386/conf ファイル)の以下の行は削除してはいけませ ん。これは X をサポートするために必要です:

 options                UCONSOLE                #X Console support

FreeBSD の GENERIC カーネルはデフォルトで syscons ドライバを使う設定に なっています。同様のカーネル設定を行うには、 /usr/src/sys/i386/conf/GENERIC に次のような行が含まれていなけ ればなりません:

 device         sc0     at isa? port "IO_KBD" tty irq 1 vector scintr

MAXCONS オプションを使って、仮想コンソールの数を設定することができます:

 options                "MAXCONS=4"             #4 virtual consoles

このような設定が無い場合のデフォルト値は 16 になります。仮想端末の数は セクション 3の最後で説明した gettys より多くなければなりません。4 は妥 当な最小値です。

X サーバは 2 つのコンソールドライバ(syscons と pcvt)をサポートしていま す。FreeBSD 1.1.5 以降では syscons ドライバがデフォルトです。これらの ドライバは実行時に検出されるので、サーバの設定自体を行う必要はありませ ん。

pcvt をコンソールドライバとして使いたければ、カーネルの設定ファイルに 必ず以下のオプションを入れてください。

 options                XSERVER                 #Xserver

pcvt における仮想コンソールの数は、以下のオプションを使って設定するこ とができます:

 options                "PCVT_NSCREENS=10"      #10 virtual consoles

バスマウスや PS/2 マウスのドライバはカーネルに組み込まれていないことや、 組み込まれていても無効にされていることがあります。これらのマウスを使う 場合には、カーネル設定ファイルに以下の行があることを確かめてください:

 device         mse0    at isa? port 0x23c tty irq 5 vector mseintr
 device         psm0    at isa? port "IO_KBD" conflicts tty irq 12 vector psmintr

mse0 はバスマウス用のデバイスで、psm デバイスは PS/2 マウス 用のデバイスです。バスマウスのインタフェースカードは、IRQ やポート番号 を変更できることがあります。詳しくは、バスマウスのマニュアルやオンライ ンマニュアルの mse(4) を参照してください。PS/2 マウスの IRQ とポー ト番号を変更する方法は用意されていません。

XFree86 サーバは MIT-SHM 機能拡張をサポートしています。GENERIC カーネ ルはこれをサポートしていないので、使用したければ SYSV 共有メモリをサポー トするようにカーネルの設定を行う必要があります。この設定を行うには、以 下の行をカーネルの設定ファイルに追加します:

 options                SYSVSHM                 # System V shared memory
 options                SYSVSEM                 # System V semaphores
 options                SYSVMSG                 # System V message queues

SoundBlaster 16 を IRQ 2(9) で使っている場合、sb16_dsp.c にパッチを当 てる必要があります。パッチを当てないと、SoundBlaster ドライバを使う設 定のカーネルは 9 番割り込みが存在しないと言ってきて、X サーバが固まっ てしまいます。

S3 のカードとシリアルポート COM4 は 1 つのシステムで同時には使用するこ とはできません。I/O ポートアドレスが重なっているからです。


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