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10. XFree86 3.3.6 のインストール

XFree86 3.3.6 のバイナリは完全なリリースとして配布されています。

注意: X サーバはもはや setuid root してインストールされません。 X サーバを startx/xinit 経由、またはそれに類似した方法で起動する 場合には、 setuid された Xwrapper のコピーと更新された xinit が 必要です。これらは Xbin.tgz 中にあります。

XFree86 3.3.6 に含まれているものは以下の一覧の通りです。 OS によっては 多少の相違があります。

新規インストールまたは 3.3 より前の版からの移行インストールには、以下 のものが必要です:

<!--
preinst.sh      Pre-installation script
postinst.sh     Post-installation script
extract         XFree86 extraction utility
Xbin.tgz        Clients, run-time libs, and app-defaults files
Xdoc.tgz        Documentation
Xfnts.tgz       75dpi, misc and PEX fonts
Xlib.tgz        Data files required at run-time
Xman.tgz        Manual pages
Xset.tgz        XF86Setup utility
Xjset.tgz       XF86Setup utility (if you prefer the Japanese version)
XVG16.tgz       16 colour VGA server (XF86Setup needs this server)
Xcfg.tgz        sample config files for xinit, xdm
-->
preinst.sh      インストール前スクリプト
postinst.sh     インストール後スクリプト
extract         XFree86 伸長ユーティリティ
Xbin.tgz        クライアント、実行時ライブラリ、および
                アプリケーションの標準値ファイル
Xdoc.tgz        文書
Xfnts.tgz       75dpi, misc および PEX フォント
Xlib.tgz        実行時に必要なデータファイル
Xman.tgz        オンラインマニュアル
Xset.tgz        XF86Setup ユーティリティ
Xjset.tgz       XF86Setup ユーティリティ (日本語版)
XVG16.tgz       16 色 VGA サーバ (XF86Setup のためにこのサーバが必要です)
Xcfg.tgz        xinit, xdm のための設定ファイルサンプル

3.3 以降の版からの移行インストールには以下のものが必要です:

<!--
preinst.sh      Pre-installation script
postinst.sh     Post-installation script
extract         XFree86 extraction utility
Xbin.tgz        Clients, run-time libs, and app-defaults files
Xdoc.tgz        Documentation
Xlib.tgz        Data files required at run-time
Xman.tgz        Manual pages
Xset.tgz        XF86Setup utility
Xjset.tgz       XF86Setup utility (if you prefer the Japanese version)
XVG16.tgz       16 colour VGA server (XF86Setup needs this server)
-->
preinst.sh      インストール前スクリプト
postinst.sh     インストール後スクリプト
extract         XFree86 伸長ユーティリティ
Xbin.tgz        クライアント、実行時ライブラリ、および
                アプリケーションの標準値ファイル
Xdoc.tgz        文書
Xlib.tgz        実行時に必要なデータファイル
Xman.tgz        オンラインマニュアル
Xset.tgz        XF86Setup ユーティリティ
Xjset.tgz       XF86Setup ユーティリティ (日本語版)
XVG16.tgz       16 色 VGA サーバ (XF86Setup のためにこのサーバが必要です)

標準フォントを更新する必要はありませんが、この版には 2 つの基本的な ISO 8859-15 フォントが追加されている他、いくつかの小さな修正が含まれて います。標準フォントを更新する場合には以下のものも必要です:

<!--
Xfnts.tgz       75dpi, misc and PEX fonts
-->
Xfnts.tgz       75dpi, misc および PEX フォント

注意: xinit や xdm の設定ファイルを自分の環境に合わせて変更している 場合、既にインストールされている場所に Xcfg.tgz を重ねてインストールす る場合には十分注意してください。 Xcfg.tgz のインストールによって、既存 のファイルはすべて上書きされてしまいます。設定を自分に合わせて変更して いる場合、 Xcfg.tgz をインストールする必要はありません。

この版で提供されているビットマップフォントは compress ではなく gzip を 使って圧縮されています。たぶん、これをインストールすると(バックアップを取ってから) 古いフォントを削除したくなるでしょう。 3.2A より前の版の X サーバと フォントサーバは gzip 圧縮されたフォントを読み込めません。これらの 古いサーバを動作させたい場合には古いフォントを削除しないようにして ください。

次の X サーバは PC/AT 機 (例えば、 Intel x86 ベースの PC) 用です。 ハードウェアに合わせたサーバを最低ひとつ、 VGA16 サーバと一緒に 選択してください。 VGA16 サーバは新しい構成情報設定ユーティリティ (XF86Setup) のために必要です。 必要な X サーバをビデオカード別に示したリストが http://www.xfree86.org/cardlist.html にあります。

<!--
X3DL.tgz        3Dlabs server
X8514.tgz       8514/A server
XAGX.tgz        AGX server
XI128.tgz       I128 server
XMa32.tgz       Mach 32 server
XMa64.tgz       Mach 64 server
XMa8.tgz        Mach 8 server
XMono.tgz       Mono server
XP9K.tgz        P9000 server
XS3.tgz         S3 server
XS3V.tgz        old S3 ViRGE server (please use SVGA server)
XSVGA.tgz       SVGA server
XVG16.tgz       16 colour VGA server (XF86Setup needs this server)
XW32.tgz        ET4000/W32, ET6000 server
-->
X3DL.tgz        3Dlabs サーバ
X8514.tgz       8514/A サーバ
XAGX.tgz        AGX サーバ
XI128.tgz       I128 サーバ
XMa32.tgz       Mach 32 サーバ
XMa64.tgz       Mach 64 サーバ
XMa8.tgz        Mach 8 サーバ
XMono.tgz       Mono サーバ
XP9K.tgz        P9000 サーバ
XS3.tgz         S3 サーバ
XS3V.tgz        古い S3 ViRGE サーバ(なるべく SVGA サーバを使ってください)
XSVGA.tgz       SVGA サーバ
XVG16.tgz       16 色 VGA server (XF86Setup のためにこのサーバが必要です)
XW32.tgz        ET4000/W32, ET6000 サーバ
次は Alpha 機用 X サーバです:
<!--
<verb>
XMa64.tgz       Mach 64 server
XMono.tgz       Mono server (generic driver only)
XP9K.tgz        P9000 server
XTGA.tgz        DEC 21030 (TGA) server
XS3.tgz         S3 server
XS3V.tgz        old S3 ViRGE server (please use SVGA server)
XSVGA.tgz       SVGA server (Matrox Millennium and S3 ViRGE drivers only)
-->
XMa64.tgz       Mach 64 サーバ
XMono.tgz       Mono サーバ(汎用ドライバのみ)
XP9K.tgz        P9000 サーバ
XTGA.tgz        DEC 21030 (TGA) サーバ
XS3.tgz         S3 サーバ
XS3V.tgz        古い S3 ViRGE サーバ(なるべく SVGA サーバを使ってください)
XSVGA.tgz       SVGA サーバ(Matrox Millennium および S3 ViRGE ドライバのみ)
次は PC98 機用の X サーバです。ここで言う PC98 とは日本のコンピュータ 標準機であって Win98 または Intel と Microsoft による PC98 仕様とは 何の関係も無いことに注意してください。PC98 機を所有している場合には、 ハードウェアに合わせたサーバを選択してください。もし PC98 機とは何か わからなければ、ここにあるどれも必要ありません。これらのサーバは 「普通の」 PC 上では 動作しません。日本製の PC98 機を所有して いないのなら、これらのサーバを試してみようとはしないでください。 必要な X サーバを PC98 のビデオカード別に示したリストが http://www.xfree86.org/cardlist98.html にあります。
<!--
X9NS3.tgz       PC98 NEC(S3) server
X9SPW.tgz       PC98 PCSKB-PowerWindow(S3) server
X9LPW.tgz       PC98 PowerWindowLB(S3) server
X9EGC.tgz       PC98 EGC(generic) server
X9GA9.tgz       PC98 GA-968V4/PCI(S3 968) server
X9GAN.tgz       PC98 GANB-WAP(cirrus) server
X9480.tgz       PC98 PEGC-480(generic) server
X9NKV.tgz       PC98 NKV-NEC(cirrus) server
X9WS.tgz        PC98 WABS(cirrus) server
X9WEP.tgz       PC98 WAB-EP(cirrus) server
X9WSN.tgz       PC98 WSN-A2F(cirrus) server
X9TGU.tgz       PC98 TGUI server
X9MGA.tgz       PC98 MGA server
X9SVG.tgz       PC98 CLGD755x server
X9set.tgz       PC98 XF98Setup utility
-->
X9NS3.tgz       PC98 NEC(S3) サーバ
X9SPW.tgz       PC98 PCSKB-PowerWindow(S3) サーバ
X9LPW.tgz       PC98 PowerWindowLB(S3) サーバ
X9EGC.tgz       PC98 EGC(generic) サーバ
X9GA9.tgz       PC98 GA-968V4/PCI(S3 968) サーバ
X9GAN.tgz       PC98 GANB-WAP(cirrus) サーバ
X9480.tgz       PC98 PEGC-480(generic) サーバ
X9NKV.tgz       PC98 NKV-NEC(cirrus) サーバ
X9WS.tgz        PC98 WABS(cirrus) サーバ
X9WEP.tgz       PC98 WAB-EP(cirrus) サーバ
X9WSN.tgz       PC98 WSN-A2F(cirrus) サーバ
X9TGU.tgz       PC98 TGUI サーバ
X9MGA.tgz       PC98 MGA サーバ
X9SVG.tgz       PC98 CLGD755x サーバ
X9set.tgz       PC98 XF98Setup ユーティリティ
以下に挙げるものはなくてもかまいません。
<!--
Xf100.tgz       100dpi fonts
Xfcyr.tgz       Cyrillic fonts
Xfnon.tgz       Other fonts (Chinese, Japanese, Korean, Hebrew)
Xfscl.tgz       Scalable fonts (Speedo and Type1)
Xfsrv.tgz       Font server and config files
Xprog.tgz       X header files, config files and compile-time libs
Xnest.tgz       Nested X server
Xvfb.tgz        Virtual framebuffer X server
Xprt.tgz        X Print server
Xps.tgz         PostScript version of the documentation
Xhtml.tgz       HTML version of the documentation
Xjdoc.tgz       Documentation in Japanese
Xjhtm.tgz       HTML version of the documentation in Japanese
Xlkit.tgz       X server LinkKit
Xlk98.tgz       X server LinkKit for PC98 servers
-->
Xf100.tgz       100dpi フォント
Xfcyr.tgz       キリル文字フォント
Xfnon.tgz       その他のフォント (中国語、日本語、韓国語、ヘブライ語)
Xfscl.tgz       スケーラブルフォント (Speedo と Type1)
Xfsrv.tgz       フォントサーバと設定ファイル
Xprog.tgz       X ヘッダファイル、設定ファイルとコンパイルに必要なライブラリ
Xnest.tgz       入れ子 X サーバ
Xvfb.tgz        仮想フレームバッファを使う X サーバ
Xprt.tgz        X プリントサーバ
Xps.tgz         PostScript 版の文書
Xhtml.tgz       HTML 版の文書
Xjdoc.tgz       日本語文書
Xjhtm.tgz       HTML 版の日本語文書
Xlkit.tgz       X サーバリンクキット
Xlk98.tgz       PC98 サーバ用の X サーバリンクキット

既に何らかの版の XFree86 をインストール済みの場合は、他の事を行う前に /usr/X11R6バックアップを取ってください。 標準のインストール手順を行うと、既存の XFree86 を上書きしてしまいます。

新規インストールの場合は /usr/X11R6 というディレクトリを作成 して、必要な .tgz ファイルを伸長 (extract) してください。 /usr に充分な空きスペースが無ければ、どこか他の場所に ディレクトリを作成して、そこへのシンボリックリンクを作成してください。 例えば、/home にディレクトリを作成する場合は次のようにします:

        mkdir /home/X11R6
        ln -s /home/X11R6 /usr

次の手順はインストール前スクリプトの実行です。このスクリプトはシステムについて いくつかの予備調査を行います。いくつかの OS では、このスクリプトを実行 すると、 XFree86 をインストールする前にいくつかのシステム構成要素についてその 新バージョンをインストールする必要があると報告してきます。このスクリプトはまた 以前の版でインストールされ、古くなったファイルとシンボリックリンクについて問題 を起こしそうなものを発見し、削除します。

以降のインストール手順では /var/tmp ディレクトリにすべてのファイルを ダウンロードしてあると仮定しています。他のディレクトリにファイルを置く 場合には、以下の記述にある「/var/tmp」をそのディレクトリ名に 読み替えてください。

/usr/X11R6 に移動して、インストール前スクリプトを実行します:

        cd /usr/X11R6
        sh /var/tmp/preinst.sh

次の作業はインストールユーティリティを実行可能にすることです。このためには、 「extract」ファイルがすべての X*.tgz ファイルと同じディレクトリ内に 存在することを確認し、そのディレクトリから次の手順を実行します:

        chmod 755 extract

インストールユーティリティ「extract」は XFree86 パッケージを構成する .tgz ファイルを伸長するために使用します。 .tgz ファイルは gzip 圧縮された tar ファイルです。しかしほとんどの OS 上では、標準の「tar」コマンドは XFree86 のインストール作業に向いていません。 extract ユーティリティは XFree86 のインストールに必要なオプションを付けて作成した GNU tar 1.12 の変更版です。 extract のソースコードは XFree86 パッケージと同じ場所から入手可能です。

XFree86 パッケージの展開には我々が提供している extract ユーティリティ を使うことを強く推奨します。これを無視して他の方法を利用した場合、問題 が起きても我々は質問を受けつけません。 また extract ユーティリティの名前を変更しないことも重要です。 名前を変更すると、通常の GNU tar として動作します。

XFree86 のバイナリを伸長するには、root になって以下の手順を実 行します:

        cd /usr/X11R6
        /var/tmp/extract /var/tmp/X*.tgz

必要な .tgz ファイルを伸長したら、インストール後スクリプトを実行します:

        cd /usr/X11R6
        sh /var/tmp/postinst.sh

ldconfig を使用する OS では、インストールを完了するために ldconfig の 実行またはシステムの再起動が必要です。 Linux, FreeBSD, NetBSD, OpenBSD を使用している場合には、 postinst.sh スクリプトが ldconfig を正しく実 行するはずです。ldconfig を使用する他の OS では、起動時に ldconfig が 正常に実行されることを確認してください。

インストールを完了したら、 X サーバを設定するために設定ユーティリティ のいずれか(XF86Setup または xf86config)を実行しましょう。 これは新規インストールの場合は必須の作業ですが、移行インストールの場合 には必ずしも必要ではありません。設定作業に関する詳細は QuickStart document を参照してください。

$XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/sgml/RELNOTE.sgml,v 3.59.2.82 1999/12/31 14:10:41 robin Exp $


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