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7. 要求メモリ量

自分が実現しようとしているカラーやグレースケールディスプレイの解像度は使用 可能なフレームバッファメモリの量で制限されます。2 色 (白黒) でグレースケー ルでない物の場合は、制限を受けることは多分ありません。

256 色のディスプレイの場合は、ビデオメモリのバイト数は表示されるドットの数 だけ必要です。このバイト数は赤緑青から成る集合の点を 1 点とした数です。必要 なメモリ量を得るには、線 1 本当たりに表示される点の数に表示される線の数を掛 けて下さい。800x600 の解像度を持つディスプレイの場合は、ディスプレイに表示 する点の数は 800 x 600 = 480,000 になります。また、 1 ドットが 1 バイトに成 るので、アダプタカードに同じバイト数のビデオメモリが必要です。

従って、メモリ量は、一般に (HR * VR)/1024 をキロバイト単位に切り上げた物が 必要です。例を挙げれば、 (936 * 702)/1024 = 642K バイトとなります。従って 1M バイトのメモリがあれば、余りを仮想スクリーンに割り当ててスクロール出来 ます。

ところが、ボードに 512K しか無い場合はこの解像度は使えません。良いモニタ を持っていたとしても、十分なビデオメモリが無しにはモニタの性能を活かすこ とは出来ません。また一方で、SVGA カードが 1M バイトのメモリを持っていたと しても、モニタが最高で 800x600 しか表示できないならば、これ以上の高解像 度はどうやっても無理というものです。

要求量より多いメモリを持っていても心配しないで下さい。XFree86 は余ったメモ リで表示領域をスクロールできるようにします (仮想スクリーンの大きさのパラメ ータについての Xconfig ファイルの文書を参照して下さい) 。また、512K バイト のメモリを搭載したカードは 512,000 バイトではなく、本当は 512 x 1024 = 524,288 バイトのメモリが搭載されていることを覚えていて下さい。

S3 カードで SGCS X が動作していて、かつ 16 色 ( 1 ピクセル当たり 4 ビット) の場合、Xconfig ファイルで 深度 4 と設定すれば、カードは倍の解像度を使えま す。例えば、S3 カードは通常 1024x768x256 (1024x768 の解像度で 256 色) で すが、深度 4 にすれば 1280x1024x16 (1280x1024 の解像度で 16 色) が使える ようになります。
[訳注 : 深度とは色数やグレースケールを表現するビット数です。]


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