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8. フレームサイズの計算

警告 : この方法はマルチシンクモニタのために開発しました。多分、この方法 は固定周波数モニタでうまく行くかも知れませんが、保証できません。

最初に最大の使用可能な HSF で DCF を割って、水平走査可能回数を 計算して下さい。

例えば、 65MHz のドットクロックの Sigma Legend SVGA カードと、55KHz の水平 走査周波数のモニタを使っていると仮定します。DCF / HSF を計算すると 1181 という量が得られます。

さあ、最初の黒魔術の技の片鱗を使いましょう。この式の答えをもっとも近い 8 の倍数に丸めて下さい。これは 8 ビットレジスタを持ち、左に 3 ビットずらして 11 ビットの値を得るような SVGA と S3 の VGA 制御装置において有効です。 ATI 8514/A のような他のカードではこのような要求はないかも知れませんが、我々は 正確な知識を持ち合わせてはいませんし、丸めによって不都合なことが生じること はありません。従って水平走査可能回数を 1176 に丸めます。

この数字 (DCF / HSF を 8 の倍数に丸めたもの) は最小の HFL として用いること が出来ます。より低い HSF で同期信号を設定すれば、もっと長い HFL (つまり、 多分より多くの画面の水平方向のドット数) が得られます。しかし、遅くてより多 く見えるちらつきの速度に復讐されるでしょう。

経験的な法則では、水平フレーム長の 80% が水平解像度として使用可能で、水平 走査線の表示される部分 (これは大体、境界と電子ビームが画面の右端から次の走 査線の左端へ戻ってくる時間を差し引いたもの) です。この例では、944 になりま す。

さて、通常の画面のアスペクト比 (横縦比) 4:3 を得るため、今計算した水平解像 度の 3/4 になるように垂直解像度を設定しましょう。この例では、708 になりま す。実際の VFL を得るには、1.05 を掛けて 743 になります。

この 4:3 について --- 表示上の幅と高さが 4:3 の比率は大体黄金分割比の値、 (1 + sqrt(5))/2 に近い値です。人間はこの種の矩形を見て好ましいと思うように できているようです。そのためブラウン管や 800x600, 640x480 そして 1024x768 という標準的な解像度はみなこの黄金分割比の近似値になっています。しかしこれ は心理学的な要求であって、技術的な要求ではありません。もしその方が画面の 大きさを有効に活用できるのであれば、非黄金分割比を使うことをためらう理由は 何もありません。

結局、HFL=1176 と VFL=743 としました。65MHz をこの 2 つの数字の積で割ると、 十分に高くて健康に良い 74.4Hz の再描画速度が得られます。素晴らしい! VESA 標準より立派でしょう! おまけに、おそらく予想していた 800x600 よりも 高い 944x708 という解像度が得られたのです。本当に素晴らしい!

さらに (大体 76 Hz 迄) 再描画速度を改良することも可能です。これには、定格 よりも 2 KHz くらい高い水平同期周波数でも動くモニタが多いという事実と、 VFL を幾らか下げる (つまり、上の例で言うと 944 の 75% よりも小さくする) こ とを利用します。しかしこの "オーバードライブ" 作戦を試してみる前に、あなた のモニタの電子銃が垂直同期を 76 Hz 以上でできることを確認してくださ い。 (例えば、人気のある NEC 4D ではこれは出来ません。これは 75 Hz 迄の VSF のみが利用できます。)

以上が、ラスタ表示についての単純な計算と基本的な事柄のほとんどです。ほと んど黒魔術でも何でも無いですね。


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