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4. WD90C24 のクロック値

調整可能なクロック値についてもう少し詳しく説明します:

VRAM のクロック値(Mclk 値)は、XF86Config の Device セクションに以 下のオプション行の「いずれか」を追加することで調整できます:

   Option      "slow_dram"     # Set Mclk to 47.429 MHz 
   Option      "med_dram"      # Set Mclk to 49.219 MHz
   Option      "fast_dram"     # Set Mclk to 55.035 MHz 
デフォルトでは BIOS が設定した Mclk 値のままになります。多くのシステム では、この値は 44.297 です。これらのオプションのどれかは一部のシステム でうまく動作しないかもしれません。ディスプレイに「ビットエラー」が現わ れたなら、Mlck のスピードを下げるか、これらのオプションの使用をやめて ください。Mlck 値はサーバの終了時にもリセットされません。

データシートによると、最大ピクセルクロック値は Mclk の 1.6 倍なので、 高速なモニタを使う場合には、高い Mclk レートを試したくなるかもしれませ ん。また、データシートによると 44.297MHz の Mclk 値と 65MHz のピクセル クロック値が WD90C24A2 の設計による最高の動作速度ということです。ただ し、もっと速いクロック値での成功例もいくつか報告されています。チップに 用意されている全てのクロック値がうまく動作することは期待できません。

4つのクロック値のうち、2 番目と 4 番目のものが調整可能です。つまり、(1 から数えて)クロック 5, 6, 7, 8 と 13, 14, 15, 16 です。これらのクロッ ク値は、これらのクロック値は Clocks 行で設定します。17番目(最後)のクロッ ク値は必ず Mclk 値に一致させてください。以下に、チップが直接用意してい ないクロック値をいくつか定義する Clocks 行の例を示します。プログラマブ ルで「ない」クロック値は以下に示すように「設定しなければいけません」。

   Clocks     25.175 28.322 65     36     # These are *not* programmable

   Clocks     29.979 77.408 62.195 59.957 # these are programmable
   Clocks     31.5   35.501 75.166 50.114 # these are *not* programmable
   Clocks     39.822 72.038 44.744 80.092 # these are programmable 
   Clocks     44.297                      # Change this if you change
                                          #   Mclk above.

クロック値は .447443 MHz ずつ増やしてプログラムすることができます。こ の規則に合わないクロック値を指定した場合、サーバは警告を出してから増分 が規則に最も近くなるように調整します。Clocks 値 1-4 と 9-12 (固定のク ロック値)はこの倍数という制約は受けませんが、その代わりに .447443 MHz の倍数でない標準のクロック値を与えるために使われます。

クロックを検出する場合(例えば、Mclk 値を見つける場合)には、検出は CRT 専用モードで行い、それから Clocks 行を XF86Config ファイルに追加 します。大部分のシステムでは、LCD モードでは Clocks 値が正しく検出され ません。

一部のシステムでは、正しいクロック値やモードを使わない限り CRT から LCD への切り替えを BIOS が許さないかもしれません。640x480 の LCD ディ スプレイでは以下のモード行を試してください。

   ModeLine "640x480"  25.175   640 664 760 800     480 491 493 525 #CRT/LCD

以下のモード行はいくつかのシステム上で 上記の Clocks 行を使ってテスト を行ったもので、ここで例として示します。テスタによっては、固定のドッ トクロック値 65MHz, 75.166MHz でちょっとした問題(雪のようなノイズが乗 る)に出会っています。以下のモード行を使うとこの問題を避けられると報告 されています。これらの値を使うとモニタは壊れないものと想定してはいけま せん。

 # VESA 800x600@72Hz Non-Interlaced mode
   ModeLine  "800x600.50"  50  800  856  976 1040 600 637 643 666  +hsync +vsync
   

 # 1024x768  Interlaced mode
   ModeLine  "1024x768i"   45  1024 1048 1208 1264 768 776 784 817 +hsync +vsync Interlace
   
 # 1024x768@60Hz Non-interlaced Mode
 # One of the dram options may be necessary
   ModeLine  "1024x768.65" 65  1024 1032 1176 1344 768 771 777 806 -hsync -vsync
   
   
 # 1024x768@60Hz Non-Interlaced mode (non-standard dot-clock)
 # Seems to work without dram options
   ModeLine  "1024x768.62" 62  1024 1064 1240 1280 768 774 776 808
   
 # 1024x768@70Hz Non-Interlaced mode (non-standard dot-clock)
 # May need fast_dram option
   ModeLine  "1024x768.72" 72  1024 1056 1192 1280 768 770 776 806 -hsync -vsync


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