XFree Acceleration Architecture は VGA カードの未使用のビデオメモリを 最大限に利用します。空いているビデオメモリの量が十分でなければ、アクセ ラレーション機能の一部が無効になったり制限されたりします。この場合には 性能は悪くなります。
そうならないようにするためには、既にアクセラレータが予約している 1KB に加えて、最低限 16KB の空きメモリを絶対に確保しましょう。
実際には、これだけの小量のメモリを確保しても問題にはならないはずです。 最近のカードの大部分はビデオメモリが 2MB あるので、1280x1024 モードで も多くのメモリが未使用のままです。デスクトップを 1600x1200 にしてさえ、 170KB 以上が未使用のままです。この領域はアクセラレータが性能向上のため に使います。
1MB カードのほとんどでは、256KB を未使用状態にすると、ちゃんとしたリフ レッシュレートで 1024x768 より大きいモードの表示を行えません。
ある機能にアクセラレーションを効かせるために空きメモリを使う順序は以下 のようになります。
未使用のビデオメモリが全くないい場合(つまり、ビデオメモリが全て表示メ モリに使われている場合)には、アクセラレーションは全く使用できません。 ET6000 でハードウェアカーソルを使うことさえできません。
ハードウェアカーソルが有効で(ET6000 のみ)、かつビデオメモリが少なくと も 1KB 空いている場合、1KB がハードウェアカーソルのために使われます。
この後に少なくとも 1KB 空きメモリが残っていれば、アクセラレーション 機能もほとんどが有効になります。この際には追加のビデオメモリがさらに 1KB 予約されます。
まだ空きメモリがある場合、追加のアクセラレーション機能がいくつか有効に なります。これらの機能は、仮想スクリーンの幅と色の深さ(bpp)に依存して、 空きのビデオメモリをさらに必要とします。追加のアクセラレーション機能が 使えるならば、サーバは使用するメモリの量を出力するでしょう。
これでもまだビデオメモリが空いていれば、この領域はピックスマップのキャッ シュとして使われます。これを使うと、小さなパターンやイメージをビデオメ モリに保持することができるので、必要となる度に毎回ビデオメモリに転送す る必要が無くなります。バスを使ってビデオメモリにイメージを転送する方法 は、アクセラレータを使ってピックスマップキャッシュから表示メモリに blit 操作を行わせる方法と比べてずっと時間がかかるので、このキャッシュ は有効です。