ET4000 ドライバの機能に加え、SVGA ET6000 サーバは SVGA サーバで利用可 能な全ての色の深さをサポートしています: 8bpp, 16bpp(色解像度は 5-5-5 と 5-6-5 の両方), 24bpp, 32bpp.
リニアメモリモード(VGA のデフォルトと逆で、バンク切替えレイアウトです) がサポートされています。リニアメモリモードは 16/24/32bpp モードの場合 には必要であり、デフォルトで有効になります。8bpp の場合は、PCI カード ではリニアモードがデフォルトで、ISA/VLB カードではバンク切替えモードが デフォルトです。
8bpp で強制的にリニアメモリモードにするには、XF86Config
ファ
イルの SVGA セクションに以下の行を追加します:
Option "linear"
アクセラレーションがサポートされており、デフォルトで有効になっています。
ET6000 では全ての色の深さでアクセラレーションが有効です。
XF86Config
のデバイスセクションに以下の行を追加することで、ア
クセラレーションを無効にすることができます:
Option "noaccel"
全ての色の深さにおいて、ハードウェアカーソルがサポートされています。 ET6000 のハードウェアの制限により、使える色の集合だけは制限されていま す(色の要素ごとに上位 2 ビット)。その結果、カーソルの色が(少し)おかし くなることがあります。カーソルの色が絶対に正確であることが必要な場合に は、ハードウェアカーソルを有効にしてはなりません。しかし、大抵のアプリ ケーションでは色の狂いは問題にならないでしょう。ハードウェアカーソルを 有効にするには以下の指定を行います:
Option "hw_cursor"
ドットクロック値が高い(100MHz 辺りを越える値)ときにハードウェアカーソ ルを使うと問題が起こります。この問題は、画面の左半面から一部が出た時に カーソルが指す場所がおかしくなるというものです。
ET6000 チップの古いリビジョンでは今のところ、ダブルスキャンモードでは ハードウェアカーソルが使えません。具体的には、カーソルの上半分しか表示 されない状態になります。ダブルスキャンモード(320x200 がよく使われます) を使いたければ、ハードウェアカーソルを有効にしてはいけません。最近の ET6000 カードと ET6100 カードでは、この問題は現われません。
一部の PCI システムでは、アクセラレーションを使うとフォントが壊れるこ
とが時々起こります。先に説明したように、この原因はシステムの BIOS のバ
グか、あるいは BIOS における write combining 機能の設定ミスです。BIOS
を修正したり、オプションを強制的に無効にできない場合には、
XF86Config
ファイルの Device セクションに以下の行を追加するこ
とにより、フォントのアクセラレーションを無効にすることができます:
Option "xaa_no_color_exp"
色の深さが大きいとき(24bpp, 32bpp)にアクセラレーションを用いると、高解 像度モード(800x600 辺りより大きい解像度)で問題が起こります。これは、ア クセラレータの動作時に画面の右に一時的に「ゴミ」の線が現われるというも のです。ゴミはずっと残るわけではないはずです。これはサーバが解放されれ ばすぐに消えるはずです。この問題はメモリのバンド幅によるもので、回避す ることはできません(このようなモードを全く使わないという回避方法だけが あり、現在のドライバではこれを行っています)。
この問題を無視するというのも一つの手です(破壊的な問題ではありませんか
ら)。XF86Config
ファイルの Device セクションでアクセラレーショ
ンを無効にするという方法もあります。アクセラレータが使われないので、こ
のような問題を起こさないだけの広いバンド幅が確保できます。