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7. X に関するカーネルサポート

NetBSD で X のサポートを行うためには、次の行を /sys/arch/i386/conf 中の設定ファイルに記述しておかなければなりません:

options XSERVER, UCONSOLE

7.1 コンソールドライバ

このサーバは NetBSD/i386 で標準的な コンソールドライバである pccons, pcvt, wscons(pcvt 互換モード)をサポートしています。 これらは実行時に検出されるので、サーバの設定などは必要ありません。

pccons ドライバは最もよくテストされ、NetBSD のバイナリ配布用のカーネルに も含まれているドライバです。

pcvt ドライバは NetBSD に付属しています。pcvt の X モードは pccons の X モードと互換性があります。複数の仮想コンソールが利用できたり、各国対応の キーボードをサポートしていたりします。このドライバを使用するためには、 カーネル設定ファイル中の次の行:

device pc0 at isa? port "IO_KBD" irq 1

device vt0 at isa? port "IO_KBD" irq 1

に変更してカーネルを再構築して新しいカーネルをインストールしてください。

XFree86 は NetBSD 1.4 の wscons コンソールドライバでも動作します。 現在のところは pcvt 互換モードを使っているので、wscons を使っている場 合には、以下の行をカーネルの設定ファイルに必ず入れてください:

options         WSDISPLAY_COMPAT_PCVT           # emulate some ioctls
options         WSDISPLAY_COMPAT_SYSCONS        # emulate some ioctls
options         WSDISPLAY_COMPAT_USL            # VT handling
options         WSDISPLAY_COMPAT_RAWKBD         # can get raw scancodes
wscons をカーネルに組み込む方法については、wscons(4)wsmouse(4) のオンラインマニュアルを参照してください。

7.2 アパーチャドライバ

NetBSD 0.9C 以降ではマルチユーザモード環境での /dev/mem への アクセスを拒否するという 4.4BSD のカーネルセキュリティ機能が含まれて います。しかし XFree86 のサーバではビデオメモリへのリニアなアクセスが 性能の向上に使われたり(必須となることもあります)します。

最近のアクセラレーション付きのサーバのほとんどはリニアメモリアクセスが 必須ですが、リニアメモリアクセスを利用できるけれど必要とはしないサーバ もあります。

XFree86 にリニアメモリアクセスを許可するには2つの方法があります:

一つの方法は、カーネルの設定ファイルに `option INSECURE' を追加してカー ネルを作り直し、カーネルのセキュリティ機能を無効にすることです。

もう一つの方法はアパーチャドライバをインストールすることです: アパーチャドライバのソースは ftp://ftp.netbsd.org/pub/NetBSD/arch/i386/apNetBSD.shar から入手することができます。

アパーチャドライバを有効にする方法は、使用している OS のバージョンに強 く依存します。

システムを再起動します。アパーチャドライバが使用できる場合は、XFree86 はこれを自動認識するしょう。

<1-- Warning: if you boot another kernel than /netbsd or /bsd, loadable kernel modules can crash your system. Always boot in single user mode when you want to run another kernel. --> 警告: /netbsd/bsd 以外のカーネルで起動する 場合、ローダブルカーネルモジュールを使用するとシステムがクラッシュしま す。他のカーネルで起動する場合には、必ずシングルユーザモードで起動する ようにしてください。

注意: アパーチャドライバは一度に一つのアクセスしか許可しません (だから一旦 X が起動されるとシステムは同じセキュリティ状態になります)。 これは複数のサーバを複数の仮想端末で実行した場合に、最初の一つだけがリ ニアアクセスできるということです。同時に複数の X サーバを使用する必要 がある場合には、'option INSECURE' を使用してください。

7.3 MIT-SHM

NetBSD 1.0 以降では System V 形式の共有メモリがサポートされています。 XFree86 はカーネル内でこれがサポートされていることを検出すると、MIT-SHM 機能拡張をサポートするようになります。

カーネルに System V 形式の共有メモリサポートを組み込むには、以下の 行をカーネル設定ファイルに追加してください:

 # System V-like IPC
 options         SYSVMSG
 options         SYSVSEM
 options         SYSVSHM


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