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2. XF86Config のオプション

以下に挙げるオプションは Oak ドライバ専用です。それぞれのオプションは、 XF86Config ファイルの 'svga' ドライバセクションの、適用したい Screen 向けのサブセクション内で指定しなければなりません(Device セクショ ンで指定すれば、全ての色の深さにおいてオプションを有効にすることができ ます)。

Option "linear" (OTI087)

自動検出により ISA カードとして認識されるカードでは、このオプションを 使用すると 0xE00000(14MB)においてリニアフレームバッファが有効になります。 VLB カードでは、フレームバッファは 0x4E00000 にマップされます。アパー チャはXF86Config ファイルのパラメータ VideoRam またはボードに 対して検出を行った結果値に依存します。DX2-66 486 マシンに VLB ベースの ボードを積んでいる場合は、このオプションで 15% 程度性能が向上し ます。 マザーボードが 0x4E00000 へのマップを行えないことがあり、その時にはメ インメモリが 14MB 以上あるとリニアモードは動作しないでしょう。これは筆 者の環境で確認しました。

Option "fifo_aggressive" (OTI087)

このオプションを指定すると、チップセットのコマンド FIFO の閾値が0イン ストラクションにセットされます。この値は16ビットデータ転送においてはきっ と最適値でしょう(これは異なる値を使って xbench で実験した結果です)。 DX2-66 の 486 マシンでは 5-10% の性能向上が期待できます。

Option "fifo_conservative" (OTI087)

このオプションは FIFO を安全な値である14にセットしますが、ボードの性能 は 50% 低下します。このオプションを使うのは、画面に縞が入るとき や画面がおかしくなる時だけにしましょう。

Option "enable_bitblt" (OTI087)

このオプションはボードの内部キャッシュを有効にします。このキャッシュは 基本的な bitblt エンジンとして使われます。性能はだいたい100%向 上します(xbench の BlitStones 値が倍になります)。ほとんどの OTI087 ボー ドは、この機能に不具合があるようで、xterm が出力するテキストが壊れたり、 画面全体にマウスの移動した後のゴミが残ったりします。経験則としては、ま ずはこのオプションを有効にしておき、不具合があるようならば無効にすると よいでしょう。

Option "clock_50" (OTI087)

このオプションは内部スピードを 50MHz にします。

Option "clock_66" (OTI087)

このオプションは内部スピードを 66MHz にします。これにより、チップセッ トは高速に動作するようになります。

Option "no_wait" (OTI087)

VLB インタフェースが待ち状態にならないように設定します。中程度の VLB ボード(筆者のボードは VLB/PCI で、あまり高速ではありません)では、VLB 透過モードのとき、バス経由の転送レートは 16MB/秒 まで上がります。

Option "first_wait" (OTI087)

VLB インタフェースがバースト転送で読み書きを行うときに、最初に1度待ち 状態になるようにします。

Option "first_wwait" (OTI087)

前のオプションと似ていますが、これはバースト転送の最初の「書き込み」の 時だけ待ち状態になるようにします。読み込みには影響を与えません。これは サーバのデフォルトの動作です。

Option "write_wait" (OTI087)

このオプションは、各書き込みサイクルごとに1度待ち状態になるように VLB インタフェースを設定します。

Option "read_wait" (OTI087)

このオプションは、各読み込みサイクルごとに1度待ち状態となるように VLB インタフェースを設定します。

Option "all_wait" (OTI087)

全ての場合において待ち状態になるようにし、VLB 転送を最も遅くします。た ぶん、このオプションを必要とするボードはないでしょう。

Option "one_wait" (OTI087)

少なくとも1度待ち状態になるように VLB インタフェースを設定します。

Option "noaccel" (OTI087)

最近、1つのアクセラレーションルーチンがドライバに追加されました。これ により、塗りつぶしの速度がずっと速くなりました。このルーチンは(最新の 状態でも)分割アドレッシング使用時、かつ仮想スクリーンの幅が 1024 の時 しか動作しません。この機能はドライバが自動的に有効にします。無効にした い場合には、このオプションを指定します。

経験的には、最初に "no_wait" を試し、これでテキスト表示が乱れなければ そのままで大丈夫です。表示が乱れる場合には、"first_wwait" を試し、それ でも駄目なら性能を順次落としていきます。ISA カードを使っている場合には、 このオプションを指定してはいけません。


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