"Device" セクションではビデオボードについての記述を行いま す。複数のデバイスに関するセクションを書くことができ、セクションごとに 1つのビデオカードに関する記述を行います。
汎用でないけれど設定に使えるかもしれない情報を知っておくために、サーバ
のオンラインマニュアルとチップセット固有の README
ファイルを
必ず読んでください。
Device セクションを書くためには、ハードウェアに関するデータを集めて 設定に関していくつかのことを決める必要があります。ハードウェアに関し て必要なデータは次の通りです:
XF86Config
ファイル中で全ての値を指定する方がよいでしょう。
そうすれば間違いが起こらないからです。'Chipset' は設定するドライバ
('X -showconfig'を実行すれば表示できます)を表すキーワードの1つです。
現在のところ、アクセラレーション対応のサーバのうち、ごく一部のサーバだ
けがチップセットドライバを持っています。メモリの量はキロバイト単位で指
定しますので、1メガバイトのメモリがある場合は 1024 を指定します。
ドットクロックはグラフィックボードの設定において一番わかりにくい部分で
す。ですが幸運なことに、ドットクロックをたくさん集めたデータベースを利
用することができます。いくつかのグラフィックボード用の Device のエント
リの一覧が `Devices' ファイルにあります。ここに読者の皆さんが使ってい
るグラフィックボードがあれば、最初はそのデータを使うことができます。
modeDB.txt
ファイルの最初の部分には、SVGA カードの情報がたく
さんあります。アクセラレータカードについては、`AccelCards' ファイルも
見てください。運が良ければ、お使いのカードがどこかにあることでしょう。
もしカードが見つかったら、その数値をデータベースから
XF86Config
ファイルの Clocks 行にコピーします。
その際には、データベースに書かれているそのままの数値をコピーしなければ
なりません。並べ変えたり、重複を取り除いたりしてはいけません。
新しいアクセラレータカードにはプログラマブルクロックジェネレータを使って
いるものがありますが、この場合には XF86Config
ファイルの
ClockChip 行を使ってクロックジェネレータの型を識別する点に注意してくだ
さい。(例えば、'ClockChip "icd2061a"' は #9 GXe のために使います。)
お使いのグラフィックボードが一覧にないときは、グラフィックボードの検
出はサーバに任せてしまいましょう。sh または ksh の場合は、
`X -probeonly >/tmp/out 2>&1'、csh の場合は、
`X -probeonly >&/tmp/out' とコマンドを実行しましょう。この時点
では、XF86Config
ファイルに Clocks 行は書かないよう
にします。このコマンドを実行すると数秒間画面がおかしくなります。これは、
サーバが素速くクロックを変更するためです。調べることでモニタを痛めるこ
とはないはずですが、新しいモニターの場合は自動的に電源が落ちてしまうか
もしれません。これは仕様を越えた動作を行なうこともあるために起こります。
とにかく、調査が終わったら/tmp/out ファイルを見てドットクロックの検出
結果を調べましょう。そして、/tmp/out の数値を変更せずにそのまま
XF86Config
ファイルの Clocks 行にコピーしましょう。どんな種類
であれ、ソートや並び変えをしてはいけません。
グラフィックボードはプログラマブルクロックジェネレータを持っていること があります。この場合は、2、3個のクロックだけ値を持ち、残りが全てゼロに なっていることでしょう。このような状態になった場合でボードがデータベー スの中に見当たらなければ、XFree86 チームに連絡を取るか、 comp.windows.x.i386unix にメッセージを投稿してください。ただし、現在の Diamond 社のハードウェアのほとんどはこれにあてはまるのですが、Diamond 社 がプログラムの詳細を公開してくれないために、我々が助けることはでき ません。この問題には倫理的に問題のある解決策があって、それをネットニュー スでは聞くことができるでしょう。ですが、我々はこの方法を提唱できないの で、この方法については我々に問い合わせないでください。
サーバによっては(S3 と AGX)、ハードウェアを使い切るために、ボードに載っ ている RAMDAC の型式と速度をユーザが指定する必要があります。 この指定は 'Ramdac' と 'DacSpeec' エントリを追加して行ないます。サポー トしている RAMDAC の詳細は、適切なサーバのオンラインマニュアルを参照し てください。以前の XFree86 のバージョンでは、RAMDAC の型式は Option フ ラグで設定していたことに注意してください。
お使いのデバイスに合わせて、Option フラグをいくつか指定する必要がある
かもしれません。サーバのオンラインマニュアルにこれらのオプションについ
ての記述がありますし、お使いのボードが必要とするものがあれば、これはチッ
プセット固有の README
ファイルで説明されているでしょう。