XFree86 をソースから再構築しようとする前には、 「 XFree86 の構築」を読んで、構築の手続 きの詳細を調べてください。次のセクションでは、構築の手続きの点から LynxOS 特有の注意を述べています。
現在は LynxOS 移植版の XFree86 では、共有ライブラリはサポートされてい ません。オンラインマニュアルも含めたバイナリの完全なインストールには、 約 90〜100MB のディスク容量が必要です。システムをコンパイルするには、 少なくとも空きディスク容量が 230MB 必要でしょう。
XFree86 の配布物をコンパイルする前には、システムを少し調整しなければな らないでしょう:
/lib/cpp
という名前で、次のようなシェルスクリプトを作成します:
#!/bin/sh
/usr/lib/gcc-lib/i386-unknown-lynxos2.5/2.7-96q1/cpp \
-traditional "$@"
AT 以外のプラットフォームでは、コンパイラ補助のプログラムのパスは異な
ります。正しいパスは
gcc -v
を使って見つけることができます。次のコマンドで、/lib/cpp
のファ
イルのモードを設定してください:
# chown root /lib/cpp
# chmod 755 /lib/cpp
/lib/liblynx.a
を修正します。X サーバは、フレームバッファ
を自身のメモリ空間にマップするために smem_create()
システムコー
ルを必要とします。システムコールは liblynx
ライブラリに、他の
Lynx 固有の呼び出しと一緒に入っています。これらの呼び出しは(残念ながら)
libc
の呼び出しと重複しています。混乱を少なくするために、
liblynx
を以下のように変更しておくべきです:
# mv /lib/liblynx.a /lib/liblynx.a.ORG
# mkdir /tmp/xx; cd /tmp/xx
# ar xv /lib/liblynx.a.ORG
# ar rv /lib/liblynx.a *smem*
# ranlib /lib/liblynx.a
/CYGNUS.bash
を実行して、環境に対
して必要な変更を行わなければなりません。/lib/cpp
という名前で以下のようなシェルスクリプトを作成
します:
#!/bin/sh
/cygnus/94q4-lynxos-x86/lib/gcc-lib/i386-lynx/2.6-94q4/cpp \
-traditional "$@"
将来のリリースでは CYGNUS のコンパイラ支援のプログラムに対して別のパス
を使う可能性があります。正しいパスは
gcc -v
を使って見つけることができます。/lib/cpp
のファイルモードを
# chown root /lib/cpp
# chmod 755 /lib/cpp
これは実際にはテストされていませんが、2.4 向けに説明した手順は 2.3 に も適用できるはずです。
これは実際には全くテストされておらず、構築はどこかで失敗するでしょう。
/lib/cpp
という名前で次のようなシェルスクリプトを作成し
ます:
#!/bin/sh
/usr/local/lib/gcc-cpp -traditional "$@"
# cd xc/programs/Xserver/hw/xfree/etc
# cc -o ld ld-wrapper.c
# mv /bin/ld /bin/ld.org
# mv ld /bin/ld
# chmod 511 /bin/ld
# chown root /bin/ld
/usr/include/uio.h
を
#ifndef _UIO_H
#define _UIO_H
...
#endif
で囲みます。
/usr/include/utmp.h
を
#ifndef _UTMP_H
#define _UTMP_H
...
#endif
で囲みます。
/usr/include/unistd.h
に
extern int read();
を追加します。
ソース配布物から XFree86 を再構築しようとする前には、 XFree86 の構築を読んでください。
次に
make World
を実行して、XFree86 をコンパイルします。数時間後には(たぶん XFree86 シ ステムがうまく構築され)、
make install
を使ってソフトウェアをインストールすることができます。`make install' を実行する際には、スーパーユーザ(root)としてログインしていなければなり ません。必ず `make World' で使ったのと同じコンパイラ(LynxOS 2.3.0/2.4.0 では CYGNUS GNU-C)を使うように環境を設定してください。 LinkKit をインストールするには、
make install.linkkit
を使ってください。LynsOS 2.2.1 では、プログラムはインストール時にスト リップされません。これは、インストールがファイルシステム境界にまたがっ た時に現われる strip プログラムの問題のせいです。
オンラインマニュアルのインストールについては、 XFree86 のオンラインマニュアルのインストール セクションを参照してください。
LynxOS x86 2.5.0 では、深くネストしたディレクトリで make
の問
題(コアダンプやハングアップ等)に出会うかもしれません。このような場合に
は、GNU make のバージョン 3.75 以上に更新してください。